Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

だんじり祭り

どこを歩き回ってもこの地域は祭りのお囃子が聞こえる。
といっても、本格的な笛を聞くよりも、鐘・太鼓がメインだが。
全国的に有名な岸和田の祭りは海手の祭りだが、
遅れて山手側でも祭りが始まる。
この大阪一体、9月末から10月に掛けてあちらこちらで
布団太鼓やだんじり祭りがある。


今朝は、子供だんじりを見かけた。
こんな小さなと思うかもしれないが、世話役の人、
町内会、子ども会は準備に大変だと思う。
人数が、子供の数が、どれだけ集まるかどうか。
大きな地域、青年部や子供会の規模によって、
寄り合いも祭りも全く様相を呈する。
費用が無いところは大掛かりなことはできない。


久保惣の美術館を出ると、丁度この地域のだんじりが走って来た。
こちらの地車だんじり)は大きい。人出も多い。
その分迫力はあるが、いやはや、大変だ・・・。

  

  


祭りが地域の活性化に役立っていることは確かだ。
しかし、ある意味祭りに熱中しすぎてというか、
祭りに生活が大きく振り回される人々もいる。
青年部の付き合いといって未成年にあるまじき寄り合いの噂も。
祭りだから当たり前というべきかどうか。

  

  



ある地域では若者・子供がいないから、祭りに参加する者に報奨金を出す。
もしくは一戸一戸寄付を集めるために、頭数を揃える。
祭りの準備はだんじりを引くための体力づくりから始まる。
本気で走り込みをしないと、怪我をする。
怪我で済めばいいが、それ以上の大事になると地区の祭りは中止だ。


 

 


となると、暴走するエネルギーを発散させるために、
他の地区に出かけるという。まことに血の気の多い、ある意味素晴らしい、
しかし、ある意味難儀なことでもある。
知人はだんじりに熱狂する父を持ち、かえってその付き合いの煩わしさ、
世事の裏側のやり取りにうんざりし、子供会の頃はともかく、
青年部には入らなかったという。大胆な選択と決心のもと、
祭りを見に行くと同年齢の友人たちに未練があるのかと冷やかされるので、
意地でも見に行かないという。まことに難儀な話だ。

  


十分に休憩を取って、つつがなく祭りを終えて欲しい。
ただの見物客の私は、そう願う。
地元にいれば色んな噂も聞く。当事者でもない人間は、
付き合いの悪いよそ者、部外者、傍観者の申し訳なさと後ろめたさ、
ある種の距離感を持って眺める癖を身に付けてしまっている。

  


久保惣の駐車場まで戻り、空を見上げる。
夕風に吹かれながら帰る準備。
だんじりが去った後の静けさ。祭りの1日はもうすぐ終わる。
見物客はちりじりに去り、遊んでいるどこぞの親子の姿。

 


空を映す車の窓。流れ行く雲が美しい。
20101010 今日は旧体育の日。
この辺りの地区の祭りの最終日。
晴天。明日も天気はいいだろう。