Festina Lente2

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コラージュな午後 

休日出勤日。
娘の音楽教室の発表会だというのに、残念。
午前中のリハーサルだけ見られただけでも、ましか。
本番はどうだったか気になりながらも、仕事。


こういう時、世間の母親はどうするのだろう。
でも、仕事があれば仕方のないことだ。
いや、そうなのか。
休日出勤を断れば済むことなのか。
断りたかったが、立場上断れない。
そのせいでむちゃくちゃ疲れまくって、
ルーティン・ワークを越えオーバーワークだとしても、
文句を言うこともできず、そのまま、黙々と仕事をすることになる。やれやれ。


特別な期間の短い時間のイベント。
その準備・内容のために掛ける手間隙は、かなりのものだ。
なのに当日キャンセルもあり、予定が狂う。
以前行ったものを焼き直し練り直し、
コンセプトは変わらなくても演出を変えてみたので、
形としては何とか整ったか。


自分の思っている形にはなっているが、
受け止めた相手がどう思っているかはわからない。
それでも手ごたえは悪くない。初めての経験が、
物珍しく、自分の心のどこかを動かすものであれば、
それはそれで記憶の底に沈んで残るので構わない。
決まりも無く、点数もつかない。
そういう自由な世界の中で、小さな種を蒔き、何時しか芽生え、
気がつくと、あの時こういうことがあった。
それが意味していたことはこれだったのかもしれないと、
気付く機会が在れば在ったでよし、無ければ無いで、
それは仕方のないこと。


そういうものなのだ。ご縁を取り持つワークなのだから。
自分自身の中にある、そして初めて会う人の中にもある、
偶然の出会い、たまたま出あっただけなのに、それが運命、
なんてわけのわからない、
そのわけのわからない偶然に突き動かされて、生まれてくる必然、
関わってしまったが故に揺り動かされる心、
影響を受けざるを得ない気持ち、身体、様々な「えにし」。


言葉や色、形や何気ないメッセージの向こうに透けて見える、
もやもやとしたはっきりしない自分の心、気持ち、無意識のなせる技。
そこに自分からやんわりと引っかかってゆらゆらと揺れて、蜘蛛の巣の上。
自ら水滴を落として跳ね返る、一瞬の水冠を感じ取る、
自分の心にちょいと被ってみる、そんな瞬間。


心がざわめく、感じたくないもの、
思い出したくないものを突かれたような、
それでいて今出してしまわないといけないような、
出してしまうと怖いような、そんな得体の知れないものに、
どんな名前を付けたいいのかわからないけれど、
付ければ正体が定まりかける、イメージしやすくなる、
どんなものでも。
恐れていることに時間を囚われすぎないように、
恐れているものを形にして封じ込める。
言葉にして、距離をおいてみる。


そんな作業の第一歩を始めてみて、何となく自分の庭を
耕し始める心構え、気構え、準備が出来かけたような、そんな気持ちになる。
秘密の花園』に辿り着く前に、様々な出来事があるように。
せっかく見つけても、入る鍵が見つからない。
見つからなければ、その鍵を作る作業から、
諦めて新しい庭を見つけるか・・・。


心の角を曲がって一本道ではない気持ちの分かれ道、
そこをずっと道なりに辿っていけば、自分の思い描いた、
安心できる場所が見つかるだろうか。
そんな、手と目と言葉を使ったワークができればいいなと
思って試してみる短い時間。

写真と紙でつくるコラージュ

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スタンピングコラージュ (レディブティックシリーズ no. 3026)

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