Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

歯(ブリッジ)が入る

本日、最もすっきりしたこと。
久しぶりにしっかり噛んで食事が出来たこと。
何しろ、仮歯からブリッジになったのだ。
ぐらつかず、取れもしない。
噛んでも隙間に野菜の繊維や小骨などが挟まって歯茎が腫れ、
痛い思いをすることもない。とにかく噛める、
この当たり前のことが何と気持ちよく、すっきりすることか。


とっくに取れてしまっていた仮歯をくるんで、辿り付く病院。
新しい補綴科の主治医の先生、仕事は無口にさくさくタイプ。
名前を呼ばれて待合から診察室に入ると、先生はどこ?
もう姿が見えないくらい、さっさと歩いて行ってしまう。
・・・ただでさえ広い、迷子になりそうな部屋だというのに。
置いてけぼりにされたら、先生は急いでいるのかな、
講義が入っているのかな、次の予約が詰まっているのかな、
機嫌が悪いのかな、とにかくさっさと終わらせたいんだろうな、
そんなオーラを感じて、途端に落ち込んでしまう。


それでも今日はどうやらブリッジが入ったよう。
最初に今日はブリッジが入りますよと言ってくれればいいのだが、
とにかく無言で作業が始まる。
そして何度も噛みわせを見てくれるのだが、
横になって寝ているのと、起きて座っているのとでは、
顎の位置、歯の噛み合わせは微妙に異なる。


それに、既に治療が終わっている前歯のブリッジのように、
しっかりした根っこのある歯ではなくて、根幹治療を終えた歯、
どうにもこうにも不安定で弱い歯なので、仮止めは危険、
付けたり外したりを繰り返さない方が無難だと言う。
それは、歯内治療科の先生から説明を受けていたので、
納得できる説明コメント。


前回の仮歯を作らなければならない時よりも、
口を開けている時間も短く、適度に水を掛けて流して、
口腔内をバキュームで綺麗にしながら作業。
前回と違うなあ。鏡も見せてくれるし。
但し、今日削って滑らかにするはずのコンポジットレジン、
先生も私も忘れてしまって、帰って来てしまった。
まあ、次回まで様子見らしいからいいか・・・。

クラウンブリッジテクニック

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エナメル質・象牙質・補綴物のプロフェッショナルケア

エナメル質・象牙質・補綴物のプロフェッショナルケア


人様には分かるまい。歯の丈夫な方々には。
矯正しても磨いても、歯並びも歯の質も今一つ。
虫歯の治療をすればどんどん削り倒され、詰めるどころか
被せられ、差し歯になり、気付かぬままにどんどんなくなる。
歯の治療とは、一体何だったのか。
毎年毎年の検診で異常なしと言われても、
実際痛む歯があり、レントゲンでは影が映り、
あちらこちら直す所が出てくる日々。


同い年の同僚は「一つ直すと次々と見つかって、
結局は沢山直すことになるのよね」と言っていたが、
更年期ってこういう時期なんだろうか。
体の不調が色んなところに現れる、
目に来る、歯に来る、骨や節々に来ると聞いてはいたが、
若い頃の感覚で、そう、若い頃身に着いた感覚でうごけなくなる、
そんな時期だと実感させられることばかり。


ストレッチしないと目覚めない体、延びない筋、
意識しないとどんどん丸まって縮こまる背中、
思うように動かない指先、躓く足元、手元不如意、
痩せて細くなり染めないと見られない髪
そして噛み砕き咀嚼する力が弱り脆くなる歯・・・。



でも、今日という今日はブリッジが入り、
久しぶりに上の前歯から奥まで連続6本、仮歯無し状態。
何年ぶり・・・って感じ。長かったなあ・・・。
ささやかなお祝いに、通院の度いつも通っていたビルの地下、
食堂街のステーキランチ(5時までOK)を頬張ることにした。


自分の歯(厳密に言うと違うけれど)で、噛み締めることが出来る、
片噛みせずに、両頬に頬張ってカミカミ、
お行儀が悪いけれど、口一杯に物を入れたくなってしまう。
歯が悪い時は煎餅一枚も手で割りながら小さくして、
肉一切れもナイフで切り刻んで、野菜も柔らかく茹でて、
食べ応えのない味わい方をしないとならなかった。


噛んで、噛み切って、思い切り咀嚼して食べられるというのは、
何て気持ちがいいんだろう! 何てすっきりするんだろう!
もちろんこの噛みあわせが人工的なもので、
以前の自分の口の中の感じとは異なることは否めない。
どんなに上手に補綴咬合科で診て貰ったとしても、
自分の口の中の最初の感じとは全く違う。


特に噛み締める位置が以前よりも深く前にずれているような、
前歯が深く落ちてきているような感じは否めない。
でも、型を取って噛み合わせを診て貰って作って貰った以上、
私自身にはどうすることも出来ない。
微妙な感覚の差は、今までの仮歯のせいなのか、
自分自身の感覚が変化してしまったせいなのか、
それさえも分からないのだから。


これから次の診察日まで、どんな風に噛み続けられるか、
発声発音に違和感はないか、試し続けて見なければならない。
歯が入った、治療に終着点にめどがついた、
それでも安心できない、心配性の私。
でも、やはり、今日は幾分か気分がすっきり。

クラウンブリッジ補綴学

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クラウンブリッジの臨床原著第4版

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