Festina Lente2

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前向きに弱気 

すったもんだの挙げ句やっと何とか処理した書類の山。
ERだけが心の慰め。残念ながらERを一気に見出すと、
『イ・サン』の録画を見る気が失せてしまった。
何しろ、その後、実際の歴史を知れば知るほど落ち込んだ。
せっかくの改革も水泡に帰す残酷な歴史に。
政争の中に、何もかも押し流され押し戻され、
ドラマの主人公の苦労は何だったのだろうと、がっくり。
豪奢でドラマティックで美しい歴史ドラマに思い入れしても、
現実の歴史の「原因と結果」の繰り返しには、付いていけない。



仕事で何かを決定したり、決断したり。
年度末にひとつならずの結果を出して、結論を見て、
心からそれに納得できないとしても、
それがルーティンワークだから、それなりの責任。
自分なりに努力し頑張ってみても、結果はこれ?
やはり徒労だったと感じさせられるような、
発言・言動・評価・陰口、その他諸々を見聞きすると、
跳ね返したり無視する元気が・・・ない自分に気付かされる。
こんなに弱かったか? 自分。嘘みたい。


周りを気にする自分に驚きつつ、気にする割りに、
自分のやり方を変えられない融通の利かなさ、頑固さに呆れる。
馬鹿げている、こんなこと。
自分に無力さを感じる。
取り替えの利く、歯車でしかない自分に。
元気な時には、よく動く「歯車」であろうと納得できるのに。

バーンアウト 仕事とうまくつきあうための6つの戦略

バーンアウト 仕事とうまくつきあうための6つの戦略

  • 作者: マイケル・P.ライター,クリスチーナマスラック,Michael P. Leiter,Christina Maslach,増田真也,北岡和代,荻野佳代子
  • 出版社/メーカー: 金子書房
  • 発売日: 2008/07/01
  • メディア: 単行本
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ERの世界も作り物とはわかっていても、救いがある。
治療を受ける患者は亡くなるわけではなく、治る人もいるから。
シリーズの途中で学生やレジデントが一人前になっていく。
入れ替わり立ち代わりスタッフは変わるし、患者は減らない。
病気や怪我をする人間はいつもあふれている病院。


そう、医師が必死に助けようと悪戦苦闘。
病だけが相手ではなく、実際は社会のひずみ、
貧しさや親子の断絶、誤解や行き違い、
様々なありとあらゆるものと戦っている。
病気以外の要素が絡んで自体は複雑。
人間の体がTVの中のようには簡単に治療できないけれど、
それでも、「治る可能性」のある世界にほっとする。


可能性の背ある世界。前向きの世界。
そんな世界にそぐわない自分に、
がっくり気落ちしながらも、録画に見入る。
一体何度同じものを見たら気が済むのか。
自分でもわからない。
書類の山の向こうに何が待っているか。


元気や勇気を貰いたくてその画面に見入っているのか、
誰でも挫折するのを、傷つき悩むのをなぞっているのか、
自分でもわからなくなる。
それは繰り返して見ても何にもならない、
役に立つのではなくて、心の穴を埋めているようで、
実は広げているのではないのか、そんな風にさえ感じながら、
この数日、やめられない。
繰り返し繰り返し、ERファイナルの録画を見ることが。


一体何に自分が執着しているのか、本当にわけがわからない。
滅多にない、自分の行動に。

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