Festina Lente2

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田舎と連絡がついた日

田舎と連絡が付いた。
両親の故郷とやっと連絡が付いた。が、殆ど事務的な連絡のみ。
「無事だ」「怪我は無い」「食料はある」「ガソリンが一番欲しい」
「○○が壊れた。云々」「△△はどこそこに逃れた、引っ越した、云々」
その程度の会話のみ。長く詳しく話すことはない。
並んで電話を掛けなくてはならないので、長く話せないようだ。
ケータイも繋がる所と全く繋がらない所があり、混み合っているので、
運良く繋がって直接声が聞けただけでも幸い。


「命あっての物種」というが、
田畑の準備をしなければならないこの時期に、
家を元に戻すところから、一からの建て直しに近い日々。
そのことを思うと、出来ることは限られていて本当に辛くやるせない。
おまけに本来ならば、老父は田舎にいるはずだった今日この日。
亡き兄の法事にと、17日の飛行機を予約。みんなが集まる、
この土日、老父の実家、本家では盛大に法事が営まれる予定だった。


むろん、家も、寺も、檀家全体、親戚縁者、皆被災した。
大阪から馳せ参じる予定だった老父。
もしも、法事が先週だったら被災して、大阪に戻れなかっただろう。
ある意味、長兄である無き兄が、末弟である弟を守った、
そんな形になったような気がしてならない。
たった一つ、分家して関西にある我が家と老父。
これから田舎にどうしようか、思案のしどころ。
残念ながら、体を持っていくことは出来ない。

水の知―自然と人と社会をめぐる14の視点

水の知―自然と人と社会をめぐる14の視点



今週、職場で嫌なこと辛いことが続いて、悪夢にうなされた。
体全体が重くてたまらない。
全く眠った気持ちがしないまま朝。
夜具の中で眠るなんて、冬から春先、滅多に無い私。
炬燵が布団の代わり、久しぶりに布団で寝ると悪夢?
貧乏性な生活と体、不規則に慣れた生活。
でも、もし自分が被災したら、現実が悪夢なのだ。


ああ、今日は勉強会の日だったはず。
出掛ける予定があるので、何とか気持ちを立て直す。
仕事、職場、人間関係、来年の仕事の内容を思うと、
今から落ち込んでどうする、どうにもならないというのに。
理性で割り切れないやりきれなさに、感情や体は正直。
表立ってぶつかることなく、仕事を淡々とやり過ごす、
そういうことは出来ないのか。
表に出ることなく、隠れるようにひっそりと、
やるべきことだけをこなして、何もかも終わりにしてしまいたい。
どんどん仕事に対して後ろ向きになってしまう。
そんな気持ちとリンクするわけではないけれど、
目に耳にするニュースは辛いことが多い。


昨年仕事で出向いた奥州市の人が給油所に向かい、
順番を待っている間、暖を取るために車の中でストーブを炊き、
一酸化炭素中毒で亡くなった記事を、今朝読んだ。
地震津波の難を逃れても、生活を圧迫する2次3次被害の影響。
当たり前のようにあった安全、安心、ライフライン
米どころとして実り豊かな土地も、今回の余波は大きい。


インテックス大阪が被災者の受け入れ先として
開放されるニュースが流れたと家人が言う。
国際見本市会場の天井の高いだだっぴろい所を?
昨日卒業式に立ち会った5年生の娘は、先週風邪を引いて珍しく寝込んだ。
滅多に学校のことを話さなくなってしまった娘が、
「卒業式の練習の体育館は寒くて」とぼやいていたことが忘れられない。
東北や関東よりいも暖かい関西とはいえ、どうだろうか。
学校という建物は、暖房が効かない場所が多い。
見本市の会場は電気も水もあるだろうが、生活には向かない。


空いている官舎、府営住宅、空き部屋のある施設、その他諸々、
もっとプライバシーに配慮できる、心安らぐ場所を、
わざわざ故郷を離れれて避難してくる人のために居住空間を。
単なる「避難所」から「避難所」の横滑り生活は、大変だ。
知人の親戚はマンションの8階で難を逃れたが、避難勧告に促され、
水も電気も無い避難所で寒さに我慢できず、壊れなかったマンションに戻った。
電気も水も無くても、プライバシーも布団も毛布もある。
避難所よりも寒くないし、たった一人でも大丈夫、
買い置きの食べ物で過ごすと、住み慣れた場所に戻ったそうだ。


そんなことを考えながら、仕事があることは良いこと。
仕事が辛くても、それは贅沢。
年度末はまだまだ続く。ここでめげてはいられない。
新しい年度の準備もまだなのに。これまで以上、
これまでとは比べ物にならない量の仕事が待っているのに、
こんなに落ち込んでいてどうするのか・・・。


「頑張れ」小さく自分に呟いてみる。
「頑張らないと」自分に言い聞かせている。
「頑張らんでどうする」自分を叱咤する。
激励するのは難しい。

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