Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

「花眼(ホァイエン)」を持ちたい

NHKの「あさいち」を見ている。
本日は休暇を取った。何しろ、年末年始、年度末年度始め、
有給休暇を消化できぬまま、家の中もままならない。
体がおかしくなりそうだ。久しぶりに、朝からTVを見ると、
何と本日の「あさいち」は老眼特集。見ずにはおれぬ。
老眼で困ること、いっぱいあるぞ・・・。
本が読めないだけではない、日常生活のこまごまとしたことが、
小さなストレスになって降り積もっていく。

 
メニューのお勧めしか頼めない。(レストランも考えてよね)
美容院では言いなり。(どうですかと言われても、
自分の顔が見えていない。気に入らないセットやカット)
掃除しても汚れている。(気にしなければいいのかもね)
勘で買い物してしまう(値段がはっきり見えていない)
誰しも訪れる老眼Xデー。(ある日を境に急に視界か霞む)
化粧が思うようにできない。(誰ですか、今更気にするななんて)
料理中の細かいものが見えない。(ゴミが入ったら確かにイヤ)


視力検査は普通何処まで遠くが見えるか。
どこまで近くが見えるかというのは、老眼検査。
20台、14センチ。40台、19センチ。50台、31センチ。
年代があがるにつれて、ピントを合わせる距離が遠くなっていく。
ケータイの字が見えないけれど、大きい文字にするのも恥ずかしい。そんな方々も。私なんて最初から持つ気も無く過ごしているが。


近視の人は老眼になりにくいのか? 実験結果は・・・?
私同様実験台の人も裸眼では0.1以下。老眼検査は26センチ。
でも、普段使っている近視用の矯正メガネをかけると、
裸眼よりも遠くは見えるけれど、近くは見えない。
元々近眼の人は、メガネを掛けると普通の人の老眼よりもきつい。
測定器が自分で持てないほど遠くでないと、ピントが合わない。
眼鏡を掛けるとますます不便になってしまう。
なんと69センチまで離してピントが合うとは・・・。
近視ってやっぱり不便・・・。
私が本を読み辛くなって、意欲がそがれるわけよね。


近視は見える範囲が狭い。老眼のスタートは同じなのに、
普段から近くしか見えていないので、老眼に気付くのに遅い。
何ということ・・・。気付く時期がずれていても、
眼鏡を掛けて生活していると遠くは見えて大丈夫。でも・・・、
確かに仕事に差し支えるほど、読めなくなってきているのは確か。
遠視の人は元々遠くが良く見えている。
だから、老眼に早く気付いてしまう。
老化は平等だが、どの時点(年齢)で気付くかが違うのだそう。
やれやれ。「近眼は老眼にならない」のカラクリはこれか。


では、老化はどこから? 目の水晶体、遠くを見る時3,4ミリ、
近くを見る時、3.9ミリ。正常な人。
老眼の人は、水晶体の厚さが近くでも遠くでも変わらない。
つまり、柔らかくならない。筋肉が水晶体を引っ張っても、
老化した硬い水晶体が動かず、ピントが合わせられないのだとか。
硬くなるのは体や心ばかりではなく、水晶体も。


一般的に老眼鏡は3回ほど作り換えるのだという。
年齢によって、つまり加齢によって水晶体はどんどん硬くなる。
その進行度合いに合わせて、眼鏡を作り変えることに。
これ以上、水晶体が硬くならない所まで来て、やっとストップ。
5年ずつ1つごと作り換えるとして、15年ほど掛かって老化は完成。
つまり老眼もストップするらしい。


果たして老眼は食い止められるのか。
体が若いと水晶体も若い、らしい。(がっくり)
目の水晶体が硬くなるのを視覚化した実験。
何と、体が錆びていく、酸化していくから!?
生卵の白みに過酸化酸素水を加えて攪拌、白く泡立つ白み。
このような状態が水晶体の老化ですと?


活性酸素を発生させるのは、食べ過ぎ飲み過ぎ、タバコ、紫外線。
活性酸素を抑えるのはミトコンドリア
メタボリックシンドロームは老化を促進させているのだそう。
げげげげげ。もう、駄目じゃん、私。
解説している先生はおかしな形の眼鏡を掛けている。
眼鏡の横に紫外線防止のカバーと水分を含ませたスポンジ付。
湿度も大事で、この眼鏡を掛けて20年上経つが、
老眼が進んでいないと55歳の先生は自慢。
そんな眼鏡の装置があるのなら、なぜ20年以上前から宣伝しない?
自分が被験者で試しているの? ずるーい。

驚異の視力回復法―近視、乱視、老眼から白内障、緑内障まで (知的生きかた文庫)

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最先端 近視・老眼治療のすべて―専門医が書く

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老眼は矯正リングを埋め込むと、遠近両方見えるようになるとか。
眼にリングを埋め込む手術。怖い。恐ろしい・・・。
けれど、どうしてこれで老眼が改善?
小さい所から覗くとカメラの絞りを調節するのと同じで、
ピントがはっきりするのだそう。
目に入ってくる光が小さくなるから。ふむ、なるほど。
(暗く感じるようにはならないのか? 
      10%ほど入る光は減るらしいが)
短所はドライアイになりやすい、長期的なデータがない。
見え方に慣れるようになるまで3ヶ月ほど掛かるとか。
この手術は3年ほど前から行われているそうだが・・・。
(保険は利かず30万ほど掛かる)
それでも手術を受けた女性は、若返ったと喜んでいる。
もともと裸眼で暮らせている人にとっては朗報かもしれないが、
近視で従来から目が悪い人間には無縁かも。


モノビジョンレーシック、老眼レーシック、
CK(伝導性角膜形成術)、遠近両用眼内レンズ。
最近では色んな手術もあり、高齢化に伴い進歩しているよう。
眼科系の手術といえば白内障治療ぐらいしか知らなかったが。
でも、やっぱり眼に何かするというのは怖い。
家人の主治医はレーシックでメガネ要らずの生活をしている。
お洒落でハンサムが売りの方だったので、さぞかし満足?
でも、強度の近視の私は今更レーシックの気にもなれない。
20代ならチャレンジしたかもしれないけれど。


おしゃれ老眼コンタクトレンズ、眼鏡。
遠近両用コンタクトレンズ、これは少し興味がある。
眼鏡は嫌いじゃないが、自分の顔が見えないので不便。
この生活からちょっと解放されたい。
近視用と異なり、老眼用は近視用の凹レンズと近く用の凸レンズ、
一枚の中に両方のレンズが入っているとは、凄い。


しかし、見え方に慣れるまでに時間が掛かる。
やっぱり遠近両用眼鏡と同様、慣れるのに時間が掛かるのか。
ピントが合うのにタイムラグを感じるらしい。
眼科医いわく、慣れるまでの時間が人によって異なる。
普通だと1、2週間。どんなに頑張っても慣れない人もいるとか。
10人に1人がそうだと言われると、うーん、強度の近視の私は、
眼鏡のレンズも作りにくいから、もしかして難しいかも?
実は色んなレンズのタイプがあり、
1つのタイプのレンズが合わなくても、
別のタイプだと合う可能性が高い、のだとか。


かつての老眼鏡は近くと遠くを見る両方のレンズが必要なので、
眼鏡レンズそのものが非常に大きかった。
現在は老眼鏡の技術も進み、細身のレンズでお洒落なものも。
今日の番組の取材で紹介された銀座の完全予約制の眼鏡店。
老眼や人目を気にせず相談できる。(有名人用か?)
しかし・・・、お洒落かもしれないが、この手のデザインの眼鏡、
どう見ても職場に掛けて行けそうにない。


最後に中国では老眼のことを「花眼」というのだそう。
花が美しく見える年齢。なるほど。
人生あれこれ経験して、花の美しさも分かるようになった。
そういうことを言うのだろうか。
私は田舎の都会、都会の田舎にあって、忙しさに追われたまま
花を愛でたり育てたりする生活とは少々縁遠い。
ブログ仲間の美しい自然観察の賜物をよすがに、
画面で心の憂さを紛らわせていることが多い。


今こそ私は実生活でもネットの世界でも
「花眼」を持って生活せねばならぬ時なのだろう。
細部をじっと見るのではなく、花の全体性を味わう、
それが花眼の意味らしい。
細かいことに苛立たず、広い心で全体を受け入れる、
そんな風に老いて行けという事だろうか。
異動で若者が増え、どんどん居場所が無くなる。
精神的にも肉体的にも自分から徒労感を招き込むようにならず、
鷹揚に構える修業もせねばならぬ、ということか。
老眼から見える世界を再構築。
自分の心も再構築、か。

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