Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

灼熱の梅雨明け

 
いくら何でも、ここまで晴れなくてもいいだろうと思うくらい、ピーカン。
暑くてたまらない、その炎天下をてくてく歩いて出張。
と言っても、それほど長距離を歩いたわけではないのだが、
玉の汗が噴き出るとはことのことで、
顔や頭から湯気が立ち上っているのではないか。
それこそ、豊かな黒髪の時代から幾とせ、薄く白髪になり掛けた、
染めても染めてもはげてくる手入れの行き届かぬ頭の上に、
陽炎が立っている有様を想像してしまい、
自分でも滑稽に思いながら歩く、自虐的な昼下がり。


初めて訪れた場所は、たまに通ることもある幹線道路から少し入った所にあり、
道を1、2本隔てると、こうも様変わりするのかと唖然とさせられる静かな佇まい。
それなりに歴史のある所なのだが、足を踏み入れたのは初めて。
なるほど複雑に入り組んでいて広い。迷子になってしまいそう。
それぞれの専門に分かれて部屋があるということは、
こういうことかと奥まった建物に向かう渡り廊下風の通路。
招き入れられたプレハブ小屋のような別館は、真新しいミニ会議室のよう。
ガンガンにクーラーが効いていて、思わず「涼しい・・・」と声に出してしまう。

季節風 夏 (文春文庫)

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夏への扉[新訳版]

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さて、会議に対しては真面目に出ているのだが、
このメンバー、今日のテーマ、
本日の話題の方向性が今一つ掴めない。
真剣に真面目に発言していいものかどうか。
次の発言者に話題を振ればいいのか、
講演者に突っ込めばいいのか、それとも軽く逸らせばいいのか。
こういう時は自分の方に引き寄せて煙に巻いておくに限るか。


考えれば、愚痴を言うも赤裸々に語るも、質問に終始するも、
馬鹿正直な意見を述べるにしても、もう少し年齢を考えて話すべきでは・・・、
とは思ったが、後の祭り。まあいいか。いや、良くないか。
そんなことをあれこれ考えている間に、どんどん話が進む。
進み過ぎてとっくに終わる時間を過ぎているんですが・・・。


炎天下、再び職場に戻って仕事の続き。
何しろ今は書類山積み、押している時期。
出張なんぞに出たくはなかったけれども、これが仕事。
我が儘は言っていられない。それが仕事だ。
したいことではなくてしなければならないことをこなす。
そういう立場。役職、役回り。


炎天下、ナメクジの心境もかくやと思いつつ、
直帰出来ぬ今日、本日、梅雨明けなのを知った。
そういえば、梅雨の入りは早かった。
例年になく早かったのだから、明けても当然。
とはいえ、七夕の日に雨模様だったというのに、
この酷薄なまでの空模様の切り替え具合はどうよ。
あっけらかんとぎんぎらぎん。


容赦なく翻弄されて、汗にまみれて今日、梅雨明け。
出張のせいか、それまでの仕事の段取りのせいにするか。
明日は休日出勤せねばなるまいて・・・。
残業続きの今週、どこが花金?

夏の夜の夢・あらし (新潮文庫)

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