Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

なにわ探検クルーズ

泊まりがけで遊びに行く予定が立たないのは、娘も小6という節目。
何かと忙しい。とーちゃんとかーちゃんは、子ども連れで遊びたいが、
お互いに年齢が年齢。哀しいかな無理が利かない高齢出産のかーちゃんと、
一病(+αの大腿骨骨折リハビリ中)息災を祈るとーちゃんは、
仕事を忘れるためにも免疫値を上げるためにも遊ぶぞー! 
ということで、音楽の後は、涼風に吹かれてクルージング! 


といえば格好いいけれど、「落語家と行く なにわ探検クルーズ」という企画に乗っ取って夕涼み。
食事と実に大阪らしい夜景を楽しみながら、
とーちゃんの好きな落語風解説を堪能することに。


    

  


昨年昼間、大阪の川や橋を巡る企画で見に船旅を楽しんだ私たち。
もう少し娘が小さい時は、クリスマスのイルミネーションが楽しめるよう、
淀屋橋からミニクルーズも利用してみた。
生粋の大阪人ではないだけに、大阪を観光客のように見て歩く。
そんな贅沢を家族で味わう休日が、あと、どれくらい持てるだろうか。
さて、初めて来る湊町。OCATも利用したこと無ければ、FM大阪の建物も初めて。
こんな風に若者向けの、お洒落なウォーターフロントに変身していたとは。


    

  


ボードウォークや船着き場、対岸のお洒落なお店。
あ、本当に結婚式をしている。右手の店では洋装、左手の店では和装で。
土曜の夕方、友人に祝福されている新郎新婦。
あれは、式用に前撮りだけなのだろうか。乳母日傘まで。
デートにも結婚式場にもOK。そんな湊町界隈に目を見張る私たち。


   

  


それに、川の上に架かる橋がミニガーデン。
その名も「浮庭橋(うきにわばし)」・・・まんまですね。
19時の出発までに時間があるので、喉を潤し散策し、写真を撮ることしばし。
橋の上にはベンチ在り、緑のカーテンよろしくツタが垂れ下がり、
何だか日本の景色じゃないような、お洒落な大阪が眼前に展開。


    

  


サルスベリの花も美しく、若人憩いの場を家族で行き来しつつ、
私たちの乗る「きらり号」の乗船案内を待つ。
(後でこの船の天井がスライドして開き、外の景色が見られることを知る)
近い将来、年頃になった娘は、この思い出を胸に彼氏と来ることがあるかしらん?
湊町に遊びに来る、そういう選択肢もインプットされたかしらん?


    

  


やっと乗船。本日の案内は金髪? 白髪? の落語家、桂きん太郎さん。
なかなか巧みな話術で(噺家さんですものね)、定員40名の船を湧かせます。
食い意地の張った私たちは、予約しておいた太閤弁当に舌鼓。
船は飲み放題もあり、還暦祝いのグループ客や外人さん、恋人達、家族連れ、
大賑わい。1本500円の太閤エールは、またの楽しみに我慢。
出向して船が川の水を取り込み沈んだり、排水して上がったり。
高さを調節しないと、本日は潮位が高くて橋にぶつかってしまう。
そのためコース変更。ぐるりと一周ではなくて、別コース設定。


    

  


たいそう美味なお弁当に、いつも見慣れた大阪の景色が・・・。
川をゆく船から見るとまたこの夜景の味わいもいっそう。
お約束のグリコも、その他の看板も、きらびやかなネオンサイン、
イルミネーション、提灯、宣伝の数々、光の洪水でした。


    

  


大阪の橋は京や神戸に比べて数は少ないものの、一つあたりの規模が大きく面積が広い。
古い橋新しい橋、昔から言われるように八百八橋にほぼ近い数の橋がある。
それぞれの橋にはそれぞれの歴史があることを、ナカノシマ大学でも、
昨年の昼間のクルーズでも勉強済み。なかなか昼と夜の景色の違いがリアルに楽しめる。
(昨年の大阪の橋の講義→http://d.hatena.ne.jp/neimu/20100618
 昨年の橋と川の昼のクルーズ→http://d.hatena.ne.jp/neimu/20100926


   
 
  


賑やかな場所を抜けると、高速道路の下にある川を走ることになる船。
景色の良い場所まで噺家さんは蘊蓄をここぞと語る。
乗客に注意を与え、注文を促し、歴史、小話、だじゃれ、思い出話、
何でもありで時間を繋いでお客を飽きさせないように語り、
夜景の川面に花を添える。場所の見当が付く私たちでさえも、夜景は別。
目印になる建物が全く違う見え方をするので、びっくりさせられる。


    

  


歯科大通いでよく来た天満橋界隈も、中之島線の起点、
八軒家浜として川の上から見れば、また異なる景色。
大きな駅舎とショッピングモール、OMMビル、
ドーンセンターや大阪TVのビルの向こうには、
シャッターチャンス、大阪城がちらりと見える。


    

  


天神祭を終えた文月最後の土曜日を、ゆるゆると川面で過ごす夕べ。
噺家さんは来週から繁昌亭に出るそうな。宣伝も兼ねて小咄や物真似。
そんな楽しい時間も、終わりに近づいてきた。
日はとっぷり暮れて、あれ? にわか雨まで降ってきてしまい、
船は急いで天井を閉じる羽目に。せっかく最後の道頓堀界隈の景色が、
窓ガラス越しになってしまったのは残念。ついでに道頓堀橋の模様はお好み焼きのコテ。
あ、本当だ。凄い。芸コマなデザイン。


  

    


そして、乗船記念にお土産のお菓子「おこし」を貰う。(またのお越し)
記念のチケット、カード等々。その他のお土産は買わず。
そこまでお上りさんするのも気が引けるしね。
1時間半のクルーズ最後ラスト10分は雨。(帰宅時は止んだ)
開閉自由、屋根付きクーラー付きの船はこういう時、強い。
さて、クラシック音楽で始まり水上の落語で閉じた1日。
楽しゅうございました。

   

「水都」大阪物語 〔再生への歴史文化的考察〕

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水都大阪盛衰記<新なにわ塾叢書3>★庶民の知恵、大阪の水運!

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