Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

島津製作所創業の地界隈

(写真は大きくなります)

午後の目的地、お向かいの島津製作所創業記念資料館へ。
有難い事に「高瀬川舟祭り」ゆえ、本日無料解放。
ノーベル化学賞受賞者、田中耕一氏を出した、あの島津製作所


    
  


その創業時の業績を今に伝えるここで知ったのは・・・、
最先端の小難しい精密機械を作るイメージが強い、
島津製作所」のルーツは、仏具の製作技術!
初代は明治以降の新しい時代に科学を学び、教育用の実験器具や標本、
その他諸々の器具を製作して、そこから発展して今に至ると知った。


  
   
  


なので昔懐かしい実験器具、幼い頃実際に目にしたもの、
写真でよく見たことがあるもの、様々な器具を目にすることが出来た。
更に医療用のエックス線機器を最初に作り、
人体模型なども手作りで販売していたことなど、
GSモーターの名前の由来は創業者イニシャルからなど、
どの展示も面白く興味惹かれるものが沢山。
娘は子供用のクイズにも挑戦、日本最古の顕微鏡などもスケッチ。


    
   
  


2階には田中氏の業績を説明する映像や、
子供たちが実際に触れることの実験器具、
アニメの原理や音叉、3Dで見ることの出来る画像、
良く学習雑誌の付録で見たことのある立体写真など、
大人も子供も楽しめるコーナーがあり、なかなかよかった。


    
  
  


元々創業者の構えた店をそのまま記念資料館にしていることもあり、
当時の建物の梁や柱の太さ、表玄関部分のステンドグラスの華やかさなど、
維新後の日本を支えた人々の肝っ玉の太さを感じ、しみじみと考えさせられた。
今の日本のものづくりは、未来のものづくりは、どうなっていくだろうか。
「ぶーめらん」という機関紙を頂いて帰る。





木屋町二条界隈は情緒溢れる道だ。
ここを通るのは初めてなので、高瀬川沿いのこの道が、
鴨川から一本入った所、こんなに静かな通りがあったなんてと、
思わず京の町家の細い路地を撮りまくり。
全くのお上りさん観光客。




外では子供対象の宝探しゲーム真っ最中。
急遽参加、高瀬川に足を濡らして入った娘、賞品の文房具ゲット。
すぐに帰るのも名残惜しく、散策後、川風が冷たく肌寒かったものの、
本来以上に涼風を受けながら、川床でお茶を楽しむひととき。
鴨川には本当に鴨が泳ぎ、頭の上にはとんびがくるりと輪を描き、
人々は土手を思い思いに行き交い、何とものどかな秋の初めの景色。





駅まで戻る道すがら、その街のそこかしこが今日の風情。
奥まった路地を何本も見て歩くのが楽しい。
あれこれと歴史を紐解く高札、いや、石碑や看板。
当たり前のように過ごしている日常に、千年の王城の地の蘊蓄。
あれこれと読み解きながら歩く夕暮れ。





日用品を売っている生業の風情さえも、今の日本の景色には珍しい。
スーパーマーケットではない、手作りの一品を扱う老舗が並ぶ京都。
こんな町並み、店先を見て育つと、ものに対する思い、扱いの丁寧さ、
執着の度合いも変わってきて当然と思いながら通り過ぎる、一観光客の私。


    
    
  


帰阪して外は真っ暗19時前。夕飯は何故かネパール料理。
昼に和食を夜にエスニックなカレー料理を楽しんで、
秋分の日、心の中で墓参り。先祖の地、東北は遠い。
密かに思いを馳せ、合掌。
今日の一日の幸せに感謝。

読んで歩く「とっておき」京都 (王様文庫)

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