どうしてなんだろう

どうしてなんだろう、やっと、少し仕事が片付いたと思ったら、
またすぐ次の予定が来る。そして、ちょっと一息と思ったら、
お付き合いで顔を出さないとあと、予定表を見てため息。
いやと言う訳じゃない、時間的に苦しい、後のことを考えると。
何かをやると、何かを犠牲にしなければならない。

どうしてなんだろう。仕事が遅いのか。欲張りなのか。
あれもこれも。やりたいことが多いけれど、なかなか。
職場の到来物のお菓子の箱でも、袋と包み紙を分けて、
しまってしまう私。すぐに破って捨ててしまう同僚。
そう、その方がいいんだろうなあ。どんどん捨てる。
関係ないものは捨てる。でも、駄目。
袋は袋で、取っておいてしまう、私。

どうしてなんだろう、家でも同じことをしている。
捨ててしまえばいいのに、関係ないから。
ゴミとして溜まる一方だから。
次に使う機会なんていつ来るかわからないから。
相手に場に応じて、紙袋何ぞ使い分けなんて、
そこまで気にして、ものを入れたり出したり、分けたり、
そんなことしなくていいから。
どこかで誰かがささやくのだけれど。

どうしてなんだろう、体調が悪くても眠る時間がない。
体を横にしても、歯を食いしばっていたりする。
眠ったつもりでも、夢ばかり。
ほんの少し、体を横にすると、とてつもなく闇の底へ
落ちていくような気がするというのに、
眠りが浅く、疲れが取れない。
気持ちよく、「布団の国」を漂うことが出来ない。
いつも、胃が痛いような、そんな感じ。

どうしてなんだろう。11月。人と会うのがそんなに嫌。
まあ、顧客というわけでもなく、お得意様というわけでもない。
出来れば会いたくない人間、話したくない人間に会って、
電話して、説明して、クレーマー予備軍を作らないように、
たったそれだけのことなのに、うんざりする。
どうしてなんだろう、当たり前の業務なのに、
疲れる。

どうしてなんだろう、毎日着替えることも、
どうしてなんだろう、毎日寝起きすることも、
どうしてなんだろう、予定があることさえ、
疎ましくて疎ましくてならない。
腹立たしく、苛立たしく、11月の予定表は、
心に突き刺さってくる針の如く、私をちくちく刺激する。
まるで、知覚過敏の始まった右の歯のように。

象牙質知覚過敏症―目からウロコのパーフェクト治療ガイド

TOOTH WEARと象牙質知覚過敏

どうしてなんだろう、歯医者に通わず過ごす月日が欲しい。
どうしてなんだろう、痛みがいつもついて回る。
どうしてなんだろう、一雨ごとに暑くなったり寒くなったり一定しない。
私の体はすっかり夏だか秋だか冬だかわからなくなり、
筋肉が変な形でよじれていくような、ダメージを受けている。
美味しいものを少しずつ食べて、一日中寝ていたい。

どうしてなんだろう、今月休日出勤多すぎる。
休みが少ない、出かける日が多い。
勉強はしたい、頭の中を空っぽのまま、置いておきたくはない。
でも、もう付いていけないのか知らん。
気持ちの上ですきま風が吹く11月。体力的に自信のない11月、
年末まで持つかしらん、気弱になる11月。
それもこれも、知覚過敏と歯科医がいうところの、
右の上下の歯の痛みが突然始まっているから。

知覚過敏なんて嘘だと思う。
絶対、歯にひびが入っているか、
歯根が炎症を起こしているか、起こしかけか。
レントゲンも撮らずに、治療をしている医師を、
どこまで信じればいいのか。
歯の掃除だけで点数を稼いでいるんじゃないの。
そう思いながら、暮らす、11月。
早くも、青息吐息の予感。

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疲労の医学 (からだの科学primary選書2)