Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

夕闇の伏見稲荷 

娘の大好きな漫画『ぬらりひょんの孫』には、
伏見稲荷をモデルにした話がある。
観光名所なので写真でも見ているが、行ったことはない。
帰りに寄ってみようと足を伸ばして電車に乗ると、あろう事か、
徳島時代の知り合いに声を掛けられた。これもお稲荷様の御利益?
お参りする前から?


      


大きなお稲荷様は、全国の狐が集まってくるのだろうか。
からしてキツネの模様が沢山。
しかし、夕暮れが迫る中、どの土産物屋も店じまい支度。
その中を、人の流れと逆行して辿り着いた伏見稲荷は、雰囲気満点。


      


美しい観光ポスターの趣とは異なり、不気味さ一杯。
朱塗りの鳥居は壮絶なおどろおどろさを醸し出している。
それに、伏見稲荷のこの鳥居は延々山の奥というか、頂上まで続いていて、
お参りをするといっても、本殿から離れて奥の院までは相当ありそう。
2時間は掛かるって本当? それはハイキングコース並み。


      


漫画に出ていたおもかる石、坂道、振り返るのも怖い闇が押し寄せてくる。
奇特な人もいるもので、同じように歩いている人もいるが、
みんな途中で諦めて戻ってくる。それもそう、今から山の上の鳥居が尽きる所まで、
登っていくなんて余りにも無謀。昼間、明るい時にリベンジを果たそうと、
私たちも、ある程度まで登って、朱塗りの鳥居の道から離れることに。

        



      


神聖な場所は元々人を寄せ付けない力と、人を魅了する力が拮抗している。
逢魔が時を過ぎた今、こんな場所にいるのは危険なことなのだろう。
お稲荷様は明るい時にもう一度しっかり拝んで、鳥居の道を上り詰めることにしよう。
時間も気力も体力も無く、お稲荷さんで有名なお店で晩ご飯を仕入れて帰宅。


            

お酒で始まり、お稲荷さんで終わる1日。
久しぶりの伏見。次は伏見稲荷メインで来よう。