左手がおかしい

今年のインフルエンザのせいだけではあるまい。
いくら思いがけず3月の頭から10日ほど、
ダウンする羽目になったとしても、
それは年度末の疲れ、過去5年間の仕事の役職上の疲れ、
気疲れ体力負け、気抜け、脱力、茫然自失、
転勤や人事異動に関する一切合財、付き合い、その他諸々、
とにかく自分を萎えさせる材料に事欠かないこの1月2月3月の、
早く行く逃げる去るで終わって欲しいと心待ちにした日々。

体の調子がおかしいのは久しぶりに引き込んだ本格的な風邪、
そのせいばかりではないと薄々は気付いているのだが、
どうしていいのかわからない。
毎朝こわばる体や節々は同僚も同憂の輩ゆえ、
自分ばかりが気にし過ぎることはあるまいと思ってはみるものの、
気がかりは気がかり、症状をどうこう判断するのは杞憂？
これは私の仕事ではない、私の手には余る、私は医者じゃない。

体がこわばるのとは違う、関節が、節々が痛む感覚とも違う、
この左手の指が上手く動かない、この感覚は何だろう。
痛み、だるさ、思うように動かない指。
気落ちした自分が書類仕事をサボりたいから、
やらなくてはならないことは減らないからうんざり、
そんな精神的なブレーキが掛かって、
負の暗示の如く作業能率を下げている？
そういう子供だましではごまかしきれないような、
はっきりとした痛みが強くなっている。

左手全体のこわばりなのか、指一本一本の問題なのか、
親戚筋の女性がこの年頃、リューマチだと悩んでいたっけ、
あれはいつの話？　でも、さすがにそれはなあ・・・。
通風？　それは足の指が痛いのであって、手ではない、か。
右利きで使っているのは右のはずなのに、何故、左？
パソコンを打つのもだるい日々、仕事が始まると、
思うようにキーも叩けぬ自分に苛立ち、疲れが溜まる。
右手と左手の作業の分担が上手くいかないのは、
理性と感情との間でぶれている自分自身の立ち位置か？

キーが上手く打ち込めない、上手くキーが押せない、
キーを押すスピードが出ない、打ち間違いがやたら増える、
見直す根気がなくなってくる、やっても甲斐がないというブレーキ？
仕事に熱意を失っているから？　
病は気から？　この痛みがどんどん増してきて、
親指が痛いのか、小指が痛いのか、左手全体が痛いのか、
どこからどこまでが鈍痛なのか、鈍痛で片付けていいのか、
良くわからないまま、痛みに侵食されている気分。

気持ちなのか、痛みなのか、不自由さが先か、不満が先か、
自分自身、推し戻され押し流され、捨て置かれるまま、
朽ち果てていくまま、上手く操作できぬ自分の体の一部分、
思うように反応できない指裁きに、目の疲れもいっそう輪を描ける。
読むのも聞くのも話すのも、けだるい職場の年度末。
よほど上手な演技をしなければ、仕事が全うできない感じ。
なのに、今の私はまったくの大根役者。

動きの悪い指は、何が原因？

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体の痛みが消える生活