あと１０日

別にこだわる必要も無いのかもしれないけれど、
やっぱり少しこだわる、あと残り１０日。
この年になると誕生日は派手に祝うものではないけれど、
あと１０日。何だかなあ、何だかなあ。

今の年齢は、母が私を生んだ年の倍。ちょうど２倍。
というわけで、母はこの年齢だった時、既に私は仕事についていた。
とっくに就職していた、それどころか小生意気にも中堅どころの自負、
必死になって働いていたので、周囲が見えなかったかもしれないけれど
それなりに純粋に仕事に燃えていた頃で・・・。

あれから何年、何年経ってしまいましたか。
若かりし母は仕事を辞め、関西に来て私を生んだ。
その倍の年の私には、やっと中学生になった娘がひとり。
娘が今の私の年になる頃まで、私が生きているとは思えない。

あと、１０日で、またひとつ年をとってしまう。
毎日が生きているうちで最も若い日。
１１日。微妙な気分、そして１０日後、誕生日、
休日出勤だなんて、あれ、家で別の幼時もあったはず。
まずいぞ。予定をどうにか動かさなくては。

そんなこんなで、少し、仕事の隙間、気持ちがちょっと。
ああ、忙しい時ほど証もないことに頭が行く。
心が仕事に寄り添っていないのかな。
ただただこなしているだけなのかな。
新年度、入ってから１１日目。
週末が恋しい？　それよりも寂しい？
新しい部屋での生活にまだ慣れない。

そう、この部屋広すぎる。
すべてのテーブルに、机に何もかも置いてしまおう。
きっと置いてしまう、置かないでおこうと思っていても。
そうやって隙間を埋めて、心の穴が塞がるというわけではないのに。
千葉敦子がかつて言っていた、仕事内容別「４つの机」をものにして、
あちらこちらすぐに片付け回らなくても、散らかしたまま
それぞれの仕事に取り掛かっている私。

そんな私のタイムリミット、別に誰が決めているわけでもないけれど、
母が私を産んでくれた年齢のちょうど倍になっている今、この年齢。
残り時間、あと１０日。
またひとつ年をとる。それまで、あと１０日。

あなたの人生の残り時間は？

残り時間には福がある