Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

伏見稲荷と御香宮神社

再びやってきました、エキゾチックジャパン、
観光ポスターでは大活躍の朱塗りの鳥居、連続技。
目眩のするような連綿と続く鳥居マジックに、ひたすら登山の修験道
お稲荷様に見守られてのアタック! いえ、本当にプチ登山。
小学生の遠足ならともかく、足腰を痛めているかーちゃんには
結構な危険を伴うトライ。娘にはいいかもしれないが。
で、出発前にウナギで腹ごしらえ。ちょっと奢りました。


      

      


前回家族全員で訪れた時は、夕暮れ時にて、頂上制覇は叶わず、やっとリベンジ。
娘と2人で足元不如意のとーちゃんを置いて、やって来ました。
(その後楽しみにしていた娘との夕食、
 駅を戻って鳥せい本店、月曜休みのため制覇できず。
 汗をかいた後の甘露はさぞかしと期待していただけに残念。)
とにかく、天気は快晴。今回こそはお稲荷様のてっぺんへ。
娘の興味関心のきっかけが「ぬらりひょんの孫」だとしても、
私とてこの年で初めての伏見稲荷制覇、頑張らなくては。


    

    


祭礼時にはどれほどの観光客、出店という想像も空しいくらい、
月曜日の寺社は観光地と思えないほどの閑散。
中学生か、小学生か? 修学旅行か遠足か?
制服姿がちらほら見えるものの、観光地とは思えない人出。
そう、私も娘も仕事と授業参観の代休を使っての参拝。


    

    


行けども行けども朱塗りの柱が立ち並ぶ壮観な景色、青天白日の元、
前回のような妖艶不気味な景色よりは清々しいが、聖地であることに変わりない。
厳かでいかめしくもあらせられる神の使い、狐の風貌も、あちらこちらに。
大きな物から小さな物まで、精緻な細工から素朴な作りの物まで。
点在というかてんこ盛りと言うべきか、狐の姿を象った神聖なるもの。
数々のお姿、謹んで掲載奉る。


      

      

      

    

    

  


日本人よりも外国人の方が多い、伏見稲荷参拝と登山。
奥宮というか、頂上の神社まで頑張ってお参りしてきた。
行きと帰りも違う道を通って、広大な境内の、その余りに異なる風貌を堪能。
伏見稲荷全体が山なので、本殿はあれど、実際至る所参詣の場所、
一族郎党がお参りする場所、商売繁盛を願うあまたの人々が名刺を張り、
朱塗りの鳥居を奉納して、エキゾチックジャパンの景色と言えば聞こえはいいけれど、
明るい昼間に歩いても、なかなかのおどろおどろしき雰囲気のある景色。


    

    

    


人の世の願い、欲望には限りがない。より大きい鳥居、より目立つ場所、
新しい鳥居が絶えない中、いつの時代の物か消え去った鳥居の後、折れたり虫喰ったりした後、
更にまだ来ぬ月日を刻んで新しく立てられている途中の物、塗り直して補修中の物。
神聖な中にも、俗事の時の流れをあからさまに見る鳥居の群れにしみじみ。
昔は本当に山のあちこちに出没したであろうお狐様は、今何処の世であるのだが。


    

     

    

    


じっくりと一つ一つのお社を参拝していては、丸1日掛かってしまう行程。
駆け足で巡り歩いて、別ルートで下山すればそれはそれでまるで異なる世界。
狐の代わりにあちらこちらに出没する飼い猫か野良猫。
何故か蛙が狛犬の位置に鎮座ましますお社。
余りにも多くの神々を祭り申し上げて、凡人の頭はクラクラするばかり。
山の表と裏。神社の鳥居連なる世界がいつの間にか混沌と、人界と接して、
普通、日常、ありきたりの街中へと道が続いていく不思議。
山の裏道は街中の路地に繋がり、そのまま表参道へから駅へと伸び・・・。


    

    

    

    

  


人家に近くなってくると実際猫が増えてくるような気がする下山途中。
わずかに散り遅れて咲く枝垂れ桜を愛でながら、春のうららかな日差しのもと、
上りと違って下りは穏やかで足も軽い。
(ただし、甘く見て膝に来ないように注意しなければならない)
実際山道は幾つものルートがあり、京都市内に山越えしていくもの、
元来た道を戻る安全なルートとあるのだが、いずれにせよ、
生半可な気持ちで伏見稲荷奥の院まで辿り着くことは出来ない。
ひたすら歩き疲れ、赤い鳥居に守られながら山道を歩き、
信仰を胸に抱いてこそ高みを目指すありがたさを、身をもって知った本日。


      

    


名物ウズラの焼き鳥を2人で半分こ。
名水スタンプラリーの判子をを求めて、伏見桃山まで戻り、
[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%A1%E9%A6%99%E5%AE%AE%E7%A5%9E%E7%A4%BE:title=御香宮神社]で御香水なる名水を頂き、参拝。
はや日暮れ模様の薄闇近付く中、せっせと歩き回ったにもかかわらず、
娘曰く、「京都は懐が深いなあ」だそう。
そんな感慨を口に出来る余裕がある体力が羨ましい。


    

    


こちらもまだ枝垂れ桜が美しく咲き残っていて、花の精が立ち迎えて
今日の労をねぎらってくれているような気がした。
名水伏見を守る神社、その名も御香宮神社にはちらほら人影。
春の宵、水を求めて参拝する地元の人か。
ごみごみした駅から少し歩いただけで、この広い境内の神社に行き当たり、
京の町は平面にしても立体にしても不思議満載の玉手箱。


      


地図上に記された神社や寺社の広大さに呆れかえっていた。
まあ、日本の宗教・信仰の対象はアニミズムが基本の多神教
山川草木全てに仏心宿るの世界だから、神社でも寺院でも境内は広く、
その庭たるや、曰くありげな植物、末社連なる神々の小さな社に祠、
あれもこれも鎮座まします混沌とした静寂の佇まい、
独特の構造に、いつもながら驚かされてしまう。


    


食べ物屋を見繕って歩き回ってみたが、お手頃な場所が見当たらない。
一度入った場所は避けたい。変にこだわったせいもあるが。
結局中書島まで歩いて、特急に乗り淀屋橋まで。
odomaでスペイン料理をと思ったが、月曜定休日。
入りたい店はことごとく今日は縁がない。
仕方がないので姉妹店のバルで、串焼き料理に舌鼓。
お値段は少々張るが、娘にとってはちょっと可笑くほろ苦い、
止まり木の世界の会話を漏れ聞くことになった。


  


ジンジャエールにミントがたっぷり入った飲み物は、大人の味?
飲んで食べる、その単純なほっと一息の時間。
ただし、カウンターのねーちゃんの仕事具合は今一つ。
サーブのタイミングも、突き出しも。
人間、だんだん贅沢になってきて、自分の好みの状態でないと、
クレームを心の中で付け始めているのが、怖い。
娘はどんな風に休憩していたかな。
カウンター越し、スペイン風バルの止まり木にて本日の予定終了。


  


稲荷大神 (イチから知りたい日本の神さま)

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伏見稲荷 - Fushimi Inari

伏見稲荷 - Fushimi Inari