Festina Lente2

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テルマエ・ロマエ 

話題の映画、『テルマエ・ロマエ』を初日に見る。
予約しておいたお陰で、ランチ後すぐに映画館内へ。
お風呂関係の映画とあって、初日のせいかお土産が多い。
ボディミルクや風呂磨きのスポンジ。見終わった後、
梅田の駅前の路上ではシャンプーとリンスのお試しまで配られていて、
ほんの少し得した気分。

テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)

テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)


映画は申し分なく面白かった。
全巻読んでいる私たちにとっては、随分話の流れが違うなあとは感じるけれど、
原作の良さは十分保たれていて、
日本人と外国人が一緒に入り乱れているローマの市内の様子も、
それほど違和感なく見られるのが不思議なくらい。
日本人は「平たい顔族」なんですがね。

テルマエ・ロマエ II (ビームコミックス)

テルマエ・ロマエ II (ビームコミックス)


お風呂文化から民族性の相違、もしくは類似を見つける楽しさ。
かつての民俗学の授業よりも面白いお風呂学、
それは筆者の異文化体験そのものらしい。
異国に住み、異国で嫁ぎ、日本の風呂恋しやの思い募りて作品と結晶する。
人生捨てたもんではないですねえ。

テルマエ・ロマエ III (ビームコミックス)

テルマエ・ロマエ III (ビームコミックス)


決して卓越した上手な絵でもなんでもない、以前の私ならば読みもしない絵柄、
されど、面白くて笑えて、免疫値が上がりそうで、
とうとうシリーズ全巻を買ってしまい、こうやって家族全員で映画鑑賞。

テルマエ・ロマエ IV (ビームコミックス)

テルマエ・ロマエ IV (ビームコミックス)


かの有名なチネチッタのスタジオを借りてまで撮影したという、
そこはなかなか良かったが、漫画に無いラストシーンの
掘っ立て小屋の湯治場は少々いただけなかった。
それはそれで話は完結していたから、まあ、許せるけれど。


 


それにしてもこの一作でお風呂関連業界はかなり儲けを当て込んだらしく、
大阪のスパワールドに出向く私たちのような、浮かれた家族連れを見込んで、
大々的に宣伝、まあ、それはそれでお風呂産業癒し産業の活性化に、
一役買っている作品ではあるなあ・・・。


  


かのローマ帝国、世界史で習った時は、文化はギリシアの真似事、
世界に誇れたのは土木業と軍隊、そんな風に記憶したかのローマ帝国
五賢帝時代云々を覚えたパックス・ロマーナの背景が、
男色に溺れるローマ以外の各地を回る皇帝であったなどどとは・・・。
歴史は物語りだから切り口からすると、業績と人柄、生活と理想が乖離、
このギャップがなかなか面白いのかも。


  


だから歴史はSFに飛躍しやすいのかな、時空の壁を越えて。
お風呂に掛ける情熱だけは、古今東西変わらずということで。
テルマエロマエ、ちょっとしたツボ、でした。
我が家は世の流行に流されやすい、思いのほか軽い一家。
気晴らし上手なのかもしれません。


  


ちょっとお洒落なお店でお茶して帰った夕方。
へパーデン結節があれども、生活は変わらない。