Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

盛り沢山の土曜日

勉強会、ランチ、茶話会、映画そして夕食。
午前と午後に講義を聴くと考えれば、概ね真面目な1日。
会食が続くとなると、カロリー摂取過多?
最後の映画は・・・、その時の時間次第で何を見るか決める?


本日私は先週の土曜日同様、予定が一杯あって大忙し。
何がメインとは言い難く決め難い1日。
どれもこれも省略できない、したくない予定。
土曜日だから、仕事のない休日だからこそしたいこと、
しなければならないこと、予定。


午前中は定例の勉強会、市内まで出かける朝。
昼のランチタイムは大学の友人達と会食、プチ同窓会。
何しろ友人の1人が結婚したので、こんな時でないと。
話したいのは山々だが、それぞれ遠くから集まっており、
別々の予定もあって、早めに散会。


そう、物凄く話したいこと、聞きたいことが沢山あるのに、
集まりの最初から出ることが出来なかった。
私と入れ違いに1人は予定を抱えて帰ってしまい、顔を見ることも叶わず。
自分の予定を全くキャンセルして、友人に会うことが出来なかった。
前々から入っている予定と予定の隙間に、
滅多に会えない友人との食事を入れて会合、お互い様。
随分せわしないなと思いつつも、人数が増えれば増えるほど、
全員が納得のいくスケジュールを組むことは難しい。


新たに結婚。めでたい。それは勿論。
しかし、今の自分の年齢から、1からスタート。
子供を持つことを前提としない結婚。
自分には可能かどうか、思わずシミュレーションしてしまう。
そんなこと、実に実に想定外。
自分の子供を持たないことが前提の結婚。
とても難しい・・・。


当たり障りのない話題の中で、そういう選択肢があるということ、
さりながら、その選択肢で生きていくこととの間には、
結構大きな溝がある。歴史物語、神話物語ではなく、
現実に関する物語であるとすれば。
かつて親しかった友人でも、卒業して30年の月日があれば、
付き合いの温度差が生じると言われ、それは頭でわかっていても、
昔のままの感覚がそれを拒否する切なさ。


その後家人と合流、仕事柄とても気になる話を聞きに、関西茶話会。
勝手知ったるとまでは行かないが、例によって例の如く中央電気倶楽部。
「パソコンと漢字―「しんにょう」の点は一つか二つか?―」
気になりだしたら気になる話題。(例えば→
阿辻哲次氏の話を聞いてちょっと唖然、戦前・戦後の漢字政策。
結局、点は二つでも一つでもOK? 昔の字には必ず二つ、今は省略して一つ。
それで何となく通して来たのだけれど、本来は違うよう?
「しんにょうの話」は文字のことばかりではなくて、
漢字廃止論、教育漢字・常用漢字決定の背景、色々枝葉がありそうなのに、
講演の時間は思いのほか短い。内容は盛り沢山だというのに。


今使う漢字、今は使わなくなった漢字というけれど、
巷にはどうやっても読めないような当て字の名前の子ども達、
万葉仮名顔負けのおかしな名前を見つける度に、
漢字が表意文字だと言うことを忘れて音だけ使っていることに驚く。
パソコンがあるから漢字を使うけれど、一文字一文字手書きであれば、
「憂鬱」なんて書きたくなくなる。
でも、キーを押して変換なら楽。
この感覚がますます漢字から意味を引きはがしていくのかも。


それよりも、梅田から中央電気倶楽部に行くのに道に迷うという失態。
会に遅刻しちゃった。最初の方が聞けなくて哀しい。
地下道を歩けば良かったものを、地上に出たばかりに迷うとは。
そして、公演後の会食、ぶらぶら歩きながら梅田に戻って、映画。
話題作『ファミリーツリー』を2人で鑑賞。

戦後日本漢字史 (新潮選書)

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知らぬは父親、亭主ばかりなりの家族の問題。
ハワイを背景に描いているので、異国情緒があるものの、
その実、父親の権威失墜、夫婦関係危険水域、妻は交通事故昏睡、
思春期の娘は言うことを聞かない、どう扱っていいかわからない、
ぼろぼろの家族はどんなふうに再生していくのか、
これがまあ見ものだったわけだけれど・・・。



ジョージ・クルーニー。最近あちらこちらで頑張っているねえ。
マイレージ、マイライフ』の時は、家庭さえ築けていないサラリーマン。
仕事に追われ、ホテル住まいの効率的な生活を振り返って見直し、
ラヴアフェアの影響からか、柄にもなく? 人恋しくなり、
家族と家庭を手に入れようとしたら、叶わなかったというラストだった。
けれど、今回の『ファミリー・ツリー』では結婚して妻も子どももあり、
それなりに町の名士で財産もあるけれど、破綻している家庭と家族に、
本人だけが気付いていないという役柄。
のっけからブラックな内容だった。



結婚。まあ、子供を産むか産まないか、
(欲しいか欲しくないかの選択の方が先なのか)
1人の人を愛し続けていくのは難しいけれど、
子は鎹(かすがい)で何とかやっていこうとするのは、
国を問わず似たような状況なのか。
大丈夫だと思っていた所、足元から崩れ落ちていく日常。



妻に任せきりでわからなかった子どものこと。
多数決のままで処理できれば、後は関係ないと思っていた
先祖伝来の土地の来し方行く末。
生きているうちに話し合わなければならなかったこと、
相手が死んでから後もぶつけてしまいたいこと。
一見何も考えて居なさそうで、実は色々感じていること。
何も知らないから幸福で笑っていられる幸せ。



週末の土曜日の立て続けの予定の締めくくりに、
夫婦で見る映画はコメディのようでシリアス。
映画を深読みすると、人生に後ろ向きになってしまいそう。
いやいや、それでは何もならない。
でも、映画の中よりももっと現実はシリアス。
何がメインだったかなんて、後から振り返って思うこと。



その日、その1日はあれやこれやとあたふた過ぎていって、
予定をこなしてみると、前もって大変だと思っていたことが、
実は何でもなことで、どうでもいいと思っていたことが、
軽く見たツケなのか、心身共に堪えて重い。
そういうことがよくある。いや、それが人生だとわかってきた、
水無月の土曜日。我が「ファミリー・ツリー」の来し方行く末は?

  


ファミリー・ツリー (ヴィレッジブックス)

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ファミリー・ツリー オリジナル・サウンドトラック

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