Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

家人の転勤内示

再び本格的な別居結婚生活始まる夏となるか。
やれやれ。
毎年この季節になると、予想しながらも何事もなく過ぎ、
ほっとしながらも、いつか今の生活が終わる、
このままではいられない、それでもあと一年、
この形の生活が続くのだという保証が得られ、
ほっとしながらも、少し醒めたような嬉しいような、
哀しいような複雑な気分になり、梅雨時を過ごすのだが、
今年は決定事項となった、家人の転勤。


さあて、引っ越しか。とはいえ、前代未聞ではない。
結婚してから今で三つ目の家が四つ目にになるだけの話。
そう、単純に割り切れるものではないが、住む所がなくなるわけではない。
ありがたいことに、社宅があるのだ。
その恩恵に預かるということは、給料としてはそれほど…
ということにもなるのだが、背に腹は代えられぬ。


どの社宅に当たるかわからないが、異動だけは確実となった。
あと一か月足らずを、家人の引っ越しに費やすことになる。
転勤族、行ったり来たりしながら週末だけは全員揃う、
そんな生活とはおさらば。


思えば娘の小学生の間だけでもと、会社側の配慮があったのか。
それども家人の健康状態をおもんぱかってのことか。
医学の進歩はありがたく、慢性管理のもとで通常業務、
通常転勤の波に乗ることになったのか。
定年までに、あと1度、下手すれば2度はあるだろう転勤。


娘も大きくなり、親と過ごす時間を疎ましがるようにもなった。
当然自分の時間も欲しかろう。
さて、とーちゃんかーちゃんはどうすればいいかな。
転勤。引っ越し。実務的なこと。
時間が取られることに家族の協力要請。
しかし、実際は何を捨て、何を残すかの判断は自分、
自分にかかってくるかと思うと、これまた気が重い。


心の中同様に、物理的なスペースがあれば何もかも残したい。
それがごみやがらくたのようなものであっても。
使わないとわかっているものでも。
そんな風に感じているのに。
結婚して以来、こんなに長く一つ所にいたのは初めて。
それが、適度な距離となり、カッカとなっても、
イライラしても、程よく冷めて、
またすぐに仲直りできる距離でもあったのに。


今度はどうなるのか。
今からどうなるのか。
すっかりかさ高くなってしまった娘をどんなふうに、
どんなふうに育てていけばいいのだろうと、
急に心細くなるかーちゃん。

100回目のお引っ越し

100回目のお引っ越し

ひっこしました (祥伝社黄金文庫)

ひっこしました (祥伝社黄金文庫)