Festina Lente2

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オリジナルサイズを表示

他のブログと違って、すぐに写真が大きくならない。
はてなのブログはいちいち「オリジナルサイズを表示」としないと、
写真は大きくなってくれない。
以前はそんなに写真を重視していなかったので、
最初の設定に「オリジナルサイズを保存する」なんて、
何のためにあるのかな、という感じ。
それが最近ようやく、大きく拡大してみたいと思うようになってきた。


フィルム写真世代。まだまだデジカメに慣れているようで、慣れていない。
画像は想い出の一部ではあったけれど、
L版写真で育ち、2L版なんて贅沢、特別な葉書サイズ、
写真ってそんなものだと思って育った世代。
下手するとフィルムと同じ大きさで焼いたものを見て育ったので、
大きく焼いた写真の大切さ、物凄さ、インパクトを知らずに来た。


ブログに載せる時、結構大きなサイズの写真を見る機会が増え、
人の写真は写真集で見る機会しか無かった時代から、
日常的に見ることが出来るようになった。
色も構図も、はたまた自分が出かけた所と同じ場所さえ、
プロでなくても素人であっても、視点が異なると、
・・・撮る人の感性の違いがこうも写真に出るものか。
びっくりしながら眺めることが増えてきた。


単に記録、単にその時たまたま写した、そうではなくて、
工夫、ちょっとしたアイデア、写真を撮る技術、
そういうものを知っていたら、もっともっと楽しいのになあ。
もう少し世界が広がるのだろうなあ・・・。
コンパクトデジカメの不調のせいもあって、
カメラが手元にないと心許ないという経験もした。
いつの間にか、カメラがあるのが当たり前になっていた。


ケータイにカメラが付いている人は、気軽に撮る。
私にはそういう習慣はない。
カメラはあくまでもカメラ。でも、一眼レフではない。
ハンドバッグや上着のポケットに入る大きさのカメラ。
それで充分。小さな相棒。
でも、振り返ってみると、自分たちの思い出を撮って、撮って、
撮り続けてきてくれた大きな相棒。


ブログに載せる時は、小さなサイズで掲載。
でも、たまにオリジナルサイズを表示にしてみた。
この1年ほどの写真は全てそうなるように設定してある。
しかし、普段は最初からブログ用に小さなサイズで撮影。
気に入った景色しか、大きなサイズで写していない。
で、たまに「元の大きさ」で見ると驚く。
こんなに沢山のものが写っていたのか、と。


昨日の慶沢園の写真を見てびっくり。
水面に映っているビルに、緑の葉の一枚一枚に、
こんなにも沢山のものが写っていたのかと。
ピントさえきちんと合っていれば、
ぶれていなければ、こんなにも色々なものが、
景色の中に収まっていたのかと。


小さなサイズで撮影してしまうと、そのオリジナル以上に
大きく焼くのは難しい。拡大してみることさえも。
最初から大きなサイズで撮影すれば、こうなるのか・・・しみじみ。
キャパシティ、目で見る容量以上に細かく捉えている、
捉えられているその瞬間に戸惑う。
それが見えていない自分の肉眼、
自分の目で切り取ることが出来ているようで意識されていない、
そういうものが余りにも沢山あることに、目眩。


見ているようで見えていない、
実際のところ、「オリジナル」が何であったのか、
何であったのか、知らないまま通り過ぎていく景色の
幾千万、どころではない一瞬一瞬。
心の中に、記憶の底に留めておけぬものの多さに、
目眩しながら写真を振り返る。

写真がもっと好きになる。

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写真の教科書 はじめての人、上達したい人のための写真の手引き

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