愚痴りたい金曜日

ついこの間、３週間前までは土曜日が来るのが待ち遠しかった。
娘と２人で待ち合わせをする、もしくは３人で。
どこかに行き、何かを食べ、とーちゃんの家へ。
やっと週末、やっと自分たちの時間、家族の時間。
なのに、もう金曜日が来るとため息になり、
明日が土曜日なのが、何だか鬱陶しい。
引っ越し準備のためにとーちゃん宅へ行くのが。

ついこの間、水無月の月初め、娘の中学校にクラブ活動の見学、
顧問の先生と話し合ったり、部活動の様子を眺めたり･･･。
よくわからないものの、これが娘の選んだ放課後生活。
良くも悪くもこれが青春の一ページか。
賑やかに、華々しく外で練習をしている運動部に比べて、
ひたすら地味でマイナーな集まりではあるが、
顧問の先生方も人数は居ても指導者は外部に求めていて、
何も出来ていない感じだけれど･･･。

こういう所だけは、変に似てしまって、
何も言わなくてもDNAの為せるワザなのか、
単純に家庭環境の為せるワザなのか。
そんなことを考えながらも翌日のぎっしり詰まった予定、
中央卸売市場探検ツアー、サイエンスカフェのピアノ工房、
大阪城での星空コンサートのスケジュールに満足していた。
忙しくても充実した週末の予定にとても満足していた、
そんな自分の望んだ生活から、毎日から、
ベリッと引きはがされた気分の､今日。

週末お片付けの時間が来るのが嫌だ。
一気に１日２日で片付ける引っ越し業者を頼めば済むことなのに、
片付ける時間を家族の時間にするのが嫌だ。
むろん、まだ保育園だった娘の意識にない、
「引っ越し作業」というものが、どういうものかを、
きちんと知らせるのは大切なことなのだが･･･。

私が今の家に来た時、中２だったが親の気持ちなんて、
これっぽっちもわかっていなかった。
だから、親が何を考えようと娘に伝えられることなんて、
たかが知れている。もう何十年も経たないと、
私たちが居なくなってからじゃないと、
親と一緒に過ごした引っ越しの時間なんて、
思い出しもしないのだということを。

わかっていても苛立つ。
大人になっても、言っても仕方のないことで憂鬱になる。
年を取ってもそれは変わらないらしい。
むろん、そうではない人もいるだろうけれど。
ただただ愚痴りたい、そんな気分の金曜日。

「NHK みんなのうた」僕は君の涙

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