Festina Lente2

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夏休みの家族再会

この日を境に新幹線の回数券が使えない。
お盆かき入れ時モードになると、融通が利かなくなる。
何が何でも今日中に上京しなければ。
午前中出勤し、出来るところまで何とか片づけ。
昼下がり、大急ぎで取って返し、声を荒げて娘をせかし、
荷物を取りまとめ新大阪へ急ぐ。これまた結構大移動。


帰国して3日経つか経たぬかでばたばたと関西から関東へ。
日本の夏の暑さと湿気に辟易としながら、暮れていく窓の外。
娘が呟く。「富士山は見えないねえ」ま、この時間帯じゃなあ。
夏の日が長いとはいえ、夕刻。
早々いつも順調に富士山が拝めるとは限らない。


新横浜から地下鉄に乗り換え、待ち合わせ場所へ。
家人が待ち受けてくれていたのが有難く荷物を車に載せ、
近隣の駅ビルで食事。
何とも言えずお洒落で清潔。安全で安心。
周りが全部日本語だ・・・とまだ脳は反応している。
「日本人選手がメダルを取った翌日は、ワイン一杯プレゼント」の
看板があるイタリア料理店へ。


ああ、日本に帰ってきたんだなあ。
上げ膳据え膳で何の心配もなく食事ができる幸せ。
向こうに滞在中は意思の疎通が難しく、
こちらからあれこれ存分に訊くことも出来ず、
今日の食事はどうなるのか、作るのか作ってくれるのか、
作らねばならない情況なのか、困ることが多かった。


察して動いていい部分と自己主張が必要な部分、
常識で判断できる分と、常識の質が違うのでなかなか?な部分。
一体どうしたものかと考えて試行錯誤しているうちに、
あっという間に終わってしまった長いようで短かった2週間。


夜風に吹かれながら、テラス席のんびり食事。
本当に寛げた。
英語の会話に聞き耳を立てながら、
自分が少しでも会話に混ざることが出来るかどうか、
タイミングを見計らいながら食事をする、
という心配もなしに、
胃の腑を満たすことが出来るのは、実に贅沢なことだと改めて知った。
思い知らされた。


語学に堪能でも何でもなく、異文化体験。刺激的ではあったが、
ボディブローのように後から疲れが効いてくる、
そんな気がしてならないものの、とにかく今日は家族3人。
久々にのんびりしっとり日本の夏の夜。
風があって思いのほか涼しい。

こどものための夏の夜のゆめ (シェイクスピアっておもしろい!)

こどものための夏の夜のゆめ (シェイクスピアっておもしろい!)