Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

宙と緑の科学館と岡本太郎美術館

家人宅から車で15分ほどの生田緑地へ。
4月にリニューアルした科学館があり、プラネタリウムもあるとか。
どちらにせよ私たちには初めての場所。
そんなに近いのならと出かけてみれば、さすがにお盆。
座席は完売、プラネタリウムは見られなかった。
それでも地元案内も兼ねたビジターセンター。
ここを見ているだけでも面白い。
お昼のサンドイッチを作って来たので木陰でランチ。
芝生の上で皆思い思いに寛いでいる家族の構図。
こんな景色は久しぶりだなと懐かしくもあり、寂しくもあり。


    

  


プラネタリウム以外こんな小さな建物の中、
科学館と行ってもそれほど見るものはあるのかと思ったけれど、
(大阪の科学館と比較してしまうので)
それはそれで、「かわさき宙(そら)と緑の科学館」の展示は、
確かに自然溢れるビジュアル体験が基本ラインで楽しかった。


    

  


展示方法が面白い。標本や剥製を多用して、
リアルに自然を体験できるようになっており、
遊び心刺激され子供に戻れて、とても楽しい。
狸やハクビジン、アライグマがあちらこちらに出没しているそうな。
地元に密着した自然観察ができるように工夫されていて、
子供にもわかりやすく把握しやすい、親からも説明可能な、
そんな視点が随所に。展示スペースが有効に使われていて、
プラネタリウムは見られなくても存分に楽しめた。


    

  


四季折々の風物、動植物の生態、昔懐かしい理科の教科書が、
立体化して見られるようになっている、そんな感覚。
狸の剥製達が群れのように何匹も、壁に立つように並べられているのも、
斬新な展示で人目を引く。針金で出来たカラスの巣も。
オーストラリアで剥製が一杯の展示を見てきたばかりだったので、
何だか少し似ているなと思い出したりもして。


  

  

   


森林浴でもするように、歩いて行くとそこは岡本太郎美術館
時間がないので中は見ることは出来なかったけれど、
周囲を見回すだけでもタローの雰囲気を味わうことが出来た。
何よりも、大阪から来た私たちにとって万博公園を思い出させる
様々なデザインや土産物コーナー、懐かしさで一杯。
社宅暮らしで転々と、でも、それはそれで楽しかったあの日々。
小学生の娘と行ったり来たりした日々。
つい、一ヶ月ほど前まではそうだったはずなのにとセンチメンタルに。
 

    

  

    

  


そんな私の前にどーんと立つ巨大なモニュメント、
高さ30mの岡本太郎美術館のシンボルタワー、「母の塔」。
6回のジャッキアップを経て作られたという。
太郎はこの塔を「光らせるな、輝かせろ」というイメージで作ったのだとか。
それにしてもすごい迫力。
まあ、太郎の母、岡本かの子もすごい方でしたからねえ。


    

  

  

  


夕暮れ時、刻々と印象を変える塔を見ているうちに、
言いようのない気持ちに。
終戦記念日というか、敗戦記念日と言うべきか、
この平和な一日の夕暮れに見上げる「母の塔」と、
緑をたたえて静かに広がる生田緑地の見渡せば、
家族3人ここに居ることが、何かしら夢のよう。


    

    

  


何処から来て何処へ行くのか、
何処へ行っても確かなもの等ありはしない、
けれども確かなものでありたいと願う気持ちだけを胸に、
ただただ、歩いて行かなければならない、
そんな毎日の中の、佇むひととき、振り返る一瞬。


    

    

あいしてる―岡本太郎の絵本

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