Festina Lente2

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黒執事

昨日に引き続き、左奥歯、親知らず周囲の消毒に歯科医へ。
本日は、ドレーンの様子を見ながら麻酔を掛けて消毒。
ああ、激痛が続くと、ロキサニンが効いているのかいないのか
それさえも分からない。とにかく口は上手く開かないので、
話すのも困難、とうとう勉強会を欠席する。
スコアリングの検討会だったのに、もう・・・。


娘が貸してくれた漫画と言うべきか、
親に隠れてせっせと買い集めた漫画と言うべきか、
とんでもない量の漫画を大人買いできるのは、
孫に甘いじじばばのお陰で、誕生日だ、卒業式だ、
入学式だ、正月だと、娘にも与えなかったような大金を、
惜しげもなく雨あられと降らせるから、ろくな買い物をしない。


私が漫画を何冊も買えるようになったのは、就職してから。
借りて読んだり、誕生日に友人から読み終わった本を貰ったり。
私の時代は既に貸本屋は下火だったけれど、
街に図書館が整備されていたわけでもなく、
古本屋は当然無く、誰かが買った本を回し読み、
お古で貰っても有り難い時代だったのに、
今時の小中高校生と来たら・・・。
リサイクルと言うよりも、読み捨てに近い。


それはともかく、暇を託つと言えば聞こえはいいが、
不機嫌にエネルギー摂取もままならぬ状態で、
布団と机を行ったり来たりしている私が読んでも面白い、
ブコメの『神様はじめました』と、今回初めて読んだ『黒執事』。
内容はダークだが、それなりに息抜きのコメディタッチの話も。
イギリスはビクトリア王朝時代を背景に、
今時の若者の好きな、ダークなファンタジー要素を秘めた活劇。


推理物、アクション、権謀術数、復讐譚、黒魔術、
時代背景を巧みに取り入れ、切り裂きジャックタイタニック
頽廃の色濃き大英帝国の闇をネタに、ちょっとした蘊蓄を傾ける。
それにしてもどちらの話も15巻まであって、
することもなく食べることもままならず、痛みを忘れる合間合間、
気分転換に読む漫画としては、最近にない一気読み。


字が多くない、絵で楽しめるというのは楽な読書だな。
ストーリーはそれなりに面白く、
まあ、背景の手がかりになる神道や神話、伝説、歴史を知っていれば、
一粒で二度美味しい味わい方は出来ようというもの。
作られた背景を探りながら読むのもまた楽しい。


病の床にあって、漫画相手に僅かに文化の香りほのめかす、
読書とは言えないまでも読書らしき週末。
話せない時間が長くなると、以前どうして喋ったりしていたんだろうと、
ちょっと不思議になるくらい寡黙でも過ごせるものだな。
人間、余計なおしゃべりが如何に多いか、ということか。


ダウンしながら漫画三昧。食事もままならぬ身の僅かな慰め。
え? いやいや、専門書なんて読みません。
仕事からシャットダウンしていたい、身も心も、頭も目も。