Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

ウクライナの至宝展

一昨日の日曜日の午後のこと。
部活の発表会を終えて一段落、土佐稲荷神社を詣でた後、
ランチの場所を探したが、地下鉄で繁華街に出た方が早いと、
久しぶりに大阪は心斎橋。お参りで冷えて地上は寒いので、
地下街で食事をと思って財布を見ると、・・・お札がない。
カードの使えない店だったので、急遽コンビニでお金をおろす。
生まれて初めて郵便局や銀行以外でお金をおろした。


    

  


ここは大阪では古くからあるイタリア料理店の、
チェーン店らしい。お手軽価格、お手軽異国情緒。
並んで待つこと数分、入り口近くの席に着くと、
すぐに本を読み出す娘。これがラノベでなければ嬉しいのだが。


  

  


冷え切っていた体もゆっくりランチを食べて、すっかり温まった。
様々なインテリア、暖かな色合いに溢れる店内を見ていると、
イタリアに旅行したことが思い出される。
娘が異国を自分で垣間見るまで、あと10年?


  


そして、本日午後のメイン、ウクライナの至宝スキタイ展に出向く。
心斎橋や長堀橋からでさえも、大阪歴史博物館まで遠く感じるのは何故?
ロシアがソビエトと呼ばれていた時代、ウクライナまで足を伸ばせなかったが、
歴史あるキエフの街は今でも憧れの地、訪れてみたい街だ。
漫画『アラベスク』を読んだ世代は、ソビエトの穀倉地帯ウクライナ
首都はキエフと習ったはず。主人公ノンナ・ペトロワの出身地キエフを。
そして、このキエフから僅か130?の地点にチェルノブイリがある。


  


もっとも、今ではロシア語を禁じ、ウクライナ語を公用語にしているので、
キエフとは発音しないらしい。それが正しい歴史的変化なのだろうが、
一抹の寂しさを禁じ得ない私。自分が習ったこと、
知っていることがどんどん古くなって当たり前の年齢。



そんな思いを抱きながら、素晴らしい歴史的な遺物、秘宝の数々、
展覧会をそぞろ歩きながら充電。
ああ、こういう雰囲気、空気が自分をゆったり満たしてくれる。
豪華な展示物の解説も以前に比べると分かり易くなり、
眺めるだけではなく、より詳しく知る、学ぶ姿勢を重視しているようだ。


  

スキタイは謎が多い。自分の知識は乏しい。
というか、授業ではほんの少ししか習わなかった。
西洋の歴史は習っても、中国以外の東洋史同様に、
何故か片隅に追いやられがちなソビエト以前。
その歴史の狭間から目映いばかりの金色の光を放つ品々が、
薫り高い文化と技術、人々の思いを伝えてくれる。



もっとゆっくり見たかったなあ。
神社とランチに時間を取りすぎたかもね。
外は夕暮れ。
博物館のガラスに映り混んだ秋の景色が美しい。



スキタイと匈奴 遊牧の文明 (興亡の世界史)

スキタイと匈奴 遊牧の文明 (興亡の世界史)