Festina Lente2

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淋しい誕生日

娘も夫も覚えてくれていない、淋しい誕生日となった。
ご馳走を調達する係は家族の誕生日を忘れはしないが、
調達して貰う側は忘れてしまうモノなのだろうか。
記憶もあやふやな親ならばともかく、家人や娘からのひと言もなく、
朝から晩までの時間が過ぎる。
ちょっと心寂しすぎる誕生日だった。


年を取るのを意識している、定年までを数えている、
親の無事を祈りつつ、綱渡りな生活をしている、
年を取って授かった娘が中学生になった、
とうとう、夫婦揃って半世紀を超えてフルムーン世代だけれど、
生活にゆとりって何だろうと思うくらい忙しい日々。
実の親、呆けてはいない老父だけが覚えていてくれた私の誕生日。
でも、娘からも夫からもひと言もない誕生日。
ちょっといくら何でも、あんまりじゃないかと思える誕生日。


自分はその程度にしか思われていないんだなぁ。
心がマイナス思考に落ち込む。昨年もこんなかんじだったような。
せっかくの日曜日のテンションが下がっていく。
仕事の合間に、ゆっくりしたくても結局は家事だけに追われる誕生日。
自分のために何かをしようと思うと、後片付け中心の家事しかないとは。
余りにも現実的な、殺伐とした、夢のない誕生日。
誕生日の記事は毎年暗いなあ・・・。



転勤の慌ただしさをここらで一服と思っていたのだが、
そういう気の持ち様というか、気分転換を欲しているのは
自分個人の問題であって、家族にとってはどうと言うほどのモノでもない。
昨年も忘れ去られていて、職場でささやかに祝って貰ったのが
やたらに嬉しかったが、今年は気心知れた人間関係の中ではなく、
様子見、周囲をおっかなびっくり伺い中の毎日。


昨年誕生日に頂いたカップだけが、職場のお茶の友。
(これがまたピンクの愛らしいカップで心和むデザイン)
心侘びしく、過ごす毎日だ。
それにしても、家族ってこんなモノなのか。
そりゃかーちゃん3月4月殺伐と過ごしてきたけれど・・・。


娘の中学のいじめ問題ですったもんだで心を痛め、
転勤で身も心も疲れ果て、慣れぬ職場環境でバタンキューと夜は潰れ、
最低限のことしかできずに毎日が過ぎているけれど。
昨日の中学校の授業参観の授業は、去年の1年時よりましでほっとしたものの、
保護者懇談会には6人しか集まらない低調さ。
何のための休日に設けた授業参観なのか、意味ない有様。
心痛むものがあったのだけれど。


自分の普段の不徳の致す所、そういわれれば詮無いけれど、
娘からも家人からもひと言もなく過ぎる誕生日、淋しすぎる。
淋しすぎる誕生日。
淋しすぎて怒りも立ち消え、心穏やかならぬまま。
明日は月曜日。せっかくの日曜日がこれじゃなあ。

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