Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

加護を願って

(写真は全て大きくなります)
愚痴ばかり書いていては罰が当たりそうなので、
4月に初めてお参りした神社の景色を載せましょう。
転勤した時は、その土地の土地神様に挨拶のつもりで、
以前の職場でもお参りしたのですが、さて御利益があったのかどうか。


    

  


長い目で見たら御利益があったのだろう。
それは家族の病気という試練だったり、
職務上の役職との葛藤だったり、
娘の成長に伴うあれこれ、逆に親の老いに伴うあれこれ、
数え上げれば切りがない、当たり前のことばかりかも知れないけれど。


    

   


今度の新しい職場近くの神様は、仕事に就いた時の、
ちょっとした思い出と結びついていました。
それから自分の大学時代の専門分野とも。
好きな文学作品の中にも引用されていたなあ。
確か福永武彦の「飛天」という文章だったような。


この御世に、兔寸河(とのきがわ)の西にひとつの高樹有りき。
其の樹の影、旦日(あさひ)に当たれば淡道島に及び、
夕陽に当たれば高安山を越えき。
故(かれ)、この樹を切りて船を作りしに、いと速く行く船なりき。
時にその船を号(なづ)けて枯野(からの)と言ひき。
故、この船をもちて朝夕淡道島の寒泉(しみず)を酌みて、
大御水(おほみもひ)献(たてまつ)りき。  
枯野を 塩に焼き 其(し)が余り 琴に作り かき弾くや 
由良の門(と)の 門中の海石(いくり)に 触れ立つ 
浸漬(なづ)の木の さやさや(古事記仁徳天皇』)

    

    


名前だけ知っていたけれど、1度も来たことの無かった神社。
どうにか探して来てみれば、人気のない静かな場所。
桜は終わり、椿が目に着く。
この街のマンホールは、ああ、職場の隣の市になるからなのか、
神社由来の模様になっている。これはこれで面白い。


  


沢山の絵馬の模様は、人気のない静けさを補うかのように、
賑やかで華やかな絵。ステッカーなども沢山あるよう。
でも、宮司さんを始めお宮の人は誰もいない。
例祭のあるとき以外は常駐していないのかも。
というわけで、御守りも何も買わず、
静かな雰囲気だけ味わって帰ってきた昼下がり。
4月はじめの頃の写真。