Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

フルタイムフルタイム

忙しさに拍車が掛かってきそうな、いや、ずっとそう。
定時に上がったことなど殆ど無く、2時間3時間のサービス残業は当たり前。
前の職場でもそうだったけれど、ここでは無言の拘束がある。
定時に上がるというのはまるで仕事をしていないかのような。


以前は早く帰ろうと思えばすっ飛ばせた。
というのも、スカスカでも影響が出ないよう誤魔化す人間は
幾らでも誤魔化すことが出来るというか、
手抜きでも分からないように出来るカラクリもあった。


しかし、ここではサボればすぐに自分に跳ね返るのはもちろん、
世話を必要とする人間の絶対数が多い。
というか、いわゆる外部発注、どこぞの政治家が好きな、
アウトソーシングに基づく仕事の概念がないに等しい。
全て、ここで引き受けてしまゑという感じ。
「なせばなる」の意気込み? それは一部の人の思い?


きっと、この職場に来てから間がないので、
要領を心得て定時で消えていく、もしくは上がっていく人間もいるはず。
けれども、この職場の私の席の周囲の人口密度の高さは異常なほどだ。
以前の職場の「それは私の仕事じゃない」「そこまでする必要はない」
そういう空気の中で楽をしている人が多く、
引き受ける人、引き受けざるを得ない人は幾つでも引き受け、
結局はやる人だけがやる、その雰囲気に押し流され、
幾つもの役職の中で、もしくはその部署の中で汲々とし、
疲れ果てていくことが多かったのに、ここでは・・・。


ここは、年齢層が高い。
ここでは子育てをしている人が余りいない。
あの若かりし頃を彷彿とさせるような、きりきりした雰囲気。
何もかも滅私奉公で成り立つ、そんな雰囲気さえ漂う。
そしてモチベーションの高さを支える、
「やり甲斐を感じさせる(錯覚させる)」跳ね返る手応え?
とも言える、お客さんの数と質。


されど、こちらも生身の人間で、若い時ならばいざ知らず、
時代の変化、経年変化、明らかに「好意」で回す仕事なのか、
経験でこなす仕事なのか、要領でぶっちぎる類なのか、
区別がつく年齢なだけに、はてなと思うことも多い。


確かに客質、客層は格段に異なる。
組織形態が異なるからこそ実現している部分こそあれ、
顧客満足度に汲々とし、サービスすることが全てではない。
相手を意識すること、誠実に対応することと
こちらを切り詰めることは違う。
そんな想いが積み重なりつつ、
フルタイムフルタイムの1日が過ぎる。


あと少しすれば連休前半戦になだれ込む。
それだけが心の支え。
一瞬、以前のようにたった一人になれる部屋、机、
空白の時間が恋しくなる。
住めば都、わかっている、経験上そんなことは。
でも、何処も同じとは思えないほどの、フルタイムフルタイム。
密度の濃さの異なる、フルタイム。
頭の中が沸騰しそうになるほどの。