Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

狩野山楽・山雪展とインカ展

本日の目的地はかーちゃんの希望、京都。
京阪電車で向かう前に、淀屋橋の市庁舎前に飾られている電車をパチリ。
大阪の私鉄や地下鉄、色んな記念行事がこの数年続いている。
現市長は色々物議を醸しているが、庁舎周囲の景色は私のお気に入り。
川の流れる街、大阪の美しい景色が見られる中之島界隈。

  


昨日はとーちゃんの希望で須磨方面だったが、本日は京都の美術館。
目指すは七条の国立博物館
こどもの日だから美術館は空いているかも、という読みが当たって、
予想よりも人出が少なく、しっかり味わうことが出来た今日。
是非とも観たかった狩野山楽山雪展。
狩野派と言えば必ず教科書で習い、美術の教科書でも紹介、
お馴染みのはずだが実際は、京狩野と江戸狩野に別れる。
今回は京狩野派の二人を中心とした展覧会というわけ。
(より詳しい記事はこちらを参照)


    


激動の戦国時代を生き抜いた山楽、そして養子の山雪。
二人の画風の違いを丁寧に解説した今回の展示は誠に見やすく、
分かり易いものだった。その美しさ、華やかさ、構図の巧みさ、
迫力、職人技、どれをとっても面白く興味深い。
娘も興味津々で見てくれて嬉しかった。
だから、早起きして出てくれれば、もっとゆっくり見られたのに。


    


先日の大神社展と同じく、娘が熱心に見てくれるのが嬉しい。
水墨画も彩色画もどれをとっても味わいがある、さすが名匠の筆は違う。
大名好みの襖絵も、同じ流派で義理の親子とはいえ、
二人の画風は結構違う。曲線と直線、空間の生かし方、
多くの作品を1度に見ることが出来ると、それぞれのこだわりが見て取れて、
よりいっそうその人の個性を身近に感じることが出来る。


  


しかし二人の人生は時代に翻弄され大変なもの。
親戚の借金に、大名の力関係に、その度に力を貸してくれる存在、人間関係。
芸術の世界を支えているそのしがらみを、切ない思いで眺める、
後世の一傍観者にとって、数々の作品は立派過ぎる。
最近の展示は作者、画家、創作の背景を細かく説明しているので、
それはそれで面白くもあり、却って複雑な心境に。



さて、今度はとーちゃんの所望するインカ展。時間はあるか。
京都府立文化博物館へ。
何度もぼやくようで申し訳ないが、ここは改装される前が好きだった。
さて、気合いの入ったマチェピチェの説明が続き、思いの外時間が経つのが早い。
私がインカ鋸の有名な遺跡を知ったのは小学校4年生の頃。



それ以来、マヤだインカだと、当時のTV番組、
『未来への遺産』の影響も相まって、憧れの地ではあるのだが、
現実問題、なかなか行けそうにない空気の薄い南半球の高地。
映像やCGで見せられる、最新の研究成果、
多くのミイラ、今まで見たことのない展示品の数々、
じっくり見て回るには余りに時間が足りない、駆け足鑑賞。


  


夕食の場所を求めてさまよい歩く京の小道は、京都らしい飾り。
いかにも歴史の街、京都の名所を紹介する石碑。
その街角で見つけるチェーン店、お財布に優しい定食。
昨日今日と歩き回って棒のようになった足に休憩。
そして胃袋に栄養を付けて、戻る。
明日は連休最終日、家族の休日最終日。


  

  


京狩野三代生き残りの物語―山楽・山雪・永納と九条幸家

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ワイドで楽しむ奇想の屏風絵 (広げてわくわくシリーズ)

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