Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

糺(ただす)の森へ(河合神社)

旅先だといつも起きない時間に起きてくれる娘、さっそく1時間だけでも
今日との朝を楽しまねばと、百万遍から目指すこと下鴨神社
川に沿って糺(ただす)の森を抜けて、神社を目指すはずが・・・、
認識の甘さに唖然、さすが世界遺産下鴨神社、広すぎて散策どころではない。
たっぷり2時間以上掛けて見て回らないと、どうにもこうにも。
というわけで、入り口のみウロウロする羽目になった私たち。


    

    

    


広い境内には幾つものお社があって、沢山の神々が祭られているらしい。
地図を見て唖然呆然の私たち。さすが京都、規模が違う、神社の格が違う、
この森の中を全部散策などとんでもない話だと、出入り口付近の神社のみ、
参詣して戻ることと相成った。
そこは河合神社
祭られている八咫烏命は蹴鞠の祖神とされることから、
日本サッカー協会のシンボルなんだそうな。


    

    

    
 
    

何でも鴨長明ゆかりの寺社で、方丈記800年記念のイベントなど計画されているらしい。
そののぼりが立っているものの、哀しいかな、明るいとはいえ朝まだき、
売店も寺社も閉まっていて土産物を買うことなども出来ない、
ただただ、参詣あるのみ。方丈の庵が再現されていたので眺める。


    

     

     

     


方丈記の冒頭にあるように、今の時代も地震など天災によって、
朝(あした)の紅顔夕べの白骨も珍しからぬ世の中だから、
前からも後ろからも迫り来る死の影を思わずして生きることなど、
愚かなること元より、と思えども・・・
娘と散策して歩く朝の、一生のうちに何度あるかと思えば、
勿体なくも、清々しいこと限りなし。貴重な朝の時間。


     

    

    

 


御守りも御神籤も、記念になるものを何も買えずちょっと残念。
奥の神社そのもの、本殿まで到達できずもっと残念。
宿に戻って朝食、本命の関西科学塾の会場、
京都大学に向かわなくてはならない。
叡山電鉄出町柳駅からぐるっと回って、百万遍へ。
もっとゆっくり過ごしたかったな、素敵な宿、
ゲストハウス百万遍


    

     


さて、案内された教室にこれほど女性が入ったのは
京都大学が始まって以来という、理科系の講義室。
ぎっしりと、女子中高生とその保護者。
講演「卵から体ができあがるしくみ」高橋 淑子教授(京都大学理学部・理学研究科) 
なかなか面白かったというか、生物が好きだった私には易しすぎるけれど、
中学生の娘には少し難しいかも、高校生なら大丈夫といった内容。
英語をしっかり勉強するようにと言われて、少しはやる気になってくれるかな。
結構みんなしっかり質問していて、びっくり。


かつて考古学に興味がありますと言うと、女に穴掘りは無理だと言われた
あの中1の頃の家庭訪問は、40年経った今でも忘れられない。
文学が好きだというと、そんな肺病たかりのろくでもない仕事と親に言われ。
教師も親も自分の進路に賛成してくれたことは1度もない。
取り立てて大きな反対ではなかったかも知れないが、理解は得られなかった。


学費も理解も無い中で、無難な仕事、糊口をしのぐに値する仕事、
そういうものを目指したオイルショック後の学生は、
夢を持つ根性も気概もないまま学生時代を過ごした。
娘に同じ思いはさせたくないと思うのだが・・・、
いかんせん、肝心の娘にはどんな夢があるのやら、
やりたいこともなく何となく、毎日が過ぎているようで、
成績もこれでいいのかと思うのだが、可もなく不可もなく。


女性が研究者であり続けることは、並大抵ではないけれど、
それよりも、大学まで進んでも仕事どころかすぐに家庭に入ってしまう、
それは私からすればとても勿体ないこと、何故と思ってしまう。
人にはそれぞれ色んな生き方があるとは分かっていても。
親が勧めなかった道を望んでしまう、なんて自分は愚かな親ばかと思いつつ、
良い意味での刺激を受けてくることを望むがかり。


グループワークの午後は保護者は同席できない。
ランチ後かーちゃんはかねてから見たいと持っていた、
リヒテンシュタイン展(本日最終日)と銀閣寺へ。
娘と別れて過ごす午後となった。


  

   

理系女子的生き方のススメ (岩波ジュニア新書 〈知の航海〉シリーズ)

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