Festina Lente2

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銀閣寺と私設図書館

(かなりのスローペースで日記をアップしています。
近況は読書メーターの呟きでどうぞ
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昨日6月9日午後の記録。母と娘は別れ別れ、
それぞれのスケジュールで動いたので、今日は私の記録と写真。


まず、リヒテンシュタイン展は最終日の割りには混んでおらず、
あっという間に見て回れた。駆け足鑑賞で勿体無かったかもしれないけれど。
華麗なる侯爵家の秘宝は、以前の私なら思い入れあるバロックの世界。
今は…、かつてほどの憧れの気持ち、どこかに行ってしまったのか?


さて、娘との待ち合わせまで2時間余りある。
宿で購入したバスの一日券を有効に使おうと、銀閣寺行き路線バスに飛び乗る。
前もって計画的に銀閣寺に行こうと思っていたわけではないが、
百万遍からは近い場所なので、あわよくばという欲もあった。


    

    

  

    


しかし、さすが教科書に載る名所旧跡世界遺産だけのことはある。
修学旅行生のみならず、一般客も溢れかえる銀閣寺界隈の賑わいは、
予想を超えたもので、哲学の道なんぞ哲学とは全く無縁の喧噪、
それくらい出店が賑わい、土産物屋が並び、寺社の佇まいとは対照的な通り。
なのに、一歩入ると(生け垣が塀のように聳え立つ寺の中)、
人は多いものの、緑に囲まれて別世界の様相。


    

    

    

  


銀閣寺、もとい慈照寺臨済宗相国寺派の寺院。
しかし、受験で叩き込まれたのは金閣寺に対する銀閣寺、足利義政の寺というイメージのみ。
金閣寺が金色に輝く寺院だとすれば、銀閣寺は銀色かというとそうではない。
歴史の教科書にあるように、書院造りの侘びさびの佇まいということになっている。
さて、本当かな、どうかな?
連休も過ぎて一ヶ月、見頃をとっくに過ぎた皐月が赤い色を添える庭園。


    

    

    

  


もしも私が幼稚園か保育園児だったら何と形容しただろう。
砂山か、巨大なプリンか、それとも? 
照明代わりに光を反射する仕組みとも言われる向月台に銀沙灘、
渋い色合いの黒漆の建物、銀箔を貼らない分、確かに落ち着いて見える。
庭園を歩くというより、ちょっとした登山かとワンダーフォーゲルかと思える
坂道を登っていくと、丁度見下ろす位置に緑の中に銀閣寺が浮かび上がる。


    

    

    

    


小高い丘の斜面が境内、庭となって広がる世界。
鳴いている鳥は何? 何という鳥?
庭園の中をそぞろ歩きするはずが、まるでワンダーフォーゲル
いや、それは大袈裟だがうっそうと茂る木々の下、
林か森の中を歩いている気分、その木々の間から建物が見える。


    

  


それでも銀閣寺は観光客慣れした寺なので、売店が思っていたよりも広め。
随分色んな品物を売っている。はてさて、何にしようか。
帰りの道筋、お洒落な雑貨を手に取る時間も無く。
千枚漬けの看板、思わず写真に撮ってしまった。


娘との待ち合わせは、17時、京阪出町柳駅。間に合うか。
今出川通りまで歩きだけではしんどい距離ではあるが、歩けないこともない。
思案しながら歩いていると、先ほどまで賑わっていた通りは客も少なく、
潮が引くように人がいない。そうか、もう店じまいなのか。
とにかく、路線バスのバス停までは・・・と思いつつ歩く。


    

  


新聞で話題になった場所だ、ここ。私設図書館
学生時代、こういう場所で過ごして、ここで本を読みたかったな。
いつか娘を連れて、ここに来よう。
記事だけ頭の片隅に入れていたものの、偶然場所を知ることが出来て嬉しい。
覗く時間がないのが残念。でも、次に娘と訪れた時の楽しみに取っておこう。
開設40年の私設図書館。出来るだけ早いうちに、また京都を訪れたい。



さて、午後からのワークショップ。その後の一人で過ごす
待ち合わせまでの時間、娘はどんな風に過ごしたのだろうか。

足利義政と銀閣寺 (中公文庫)

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新版 古寺巡礼京都(11)銀閣寺

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