Festina Lente2

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出勤日の心もとなさ

仕事が休みの対極、仕事が楽しいよりもうんざりすること、
仕事が義務で、年齢的にも能力的にもできないと困るから、
こなして当たり前、できなければ噴飯もの、
プライドに関わるからやり遂げるけれど、達成感は遥か別のところ、
仕事に対する思い入れや「コク・キレ・旨み」などは、
年末の慌ただしさの中では、どこをどうやって探せばいいのか、
本当に困ってしまう。


転勤して1年まで3か月。
ここに来てよかったのか、どうだったのか。
身近なところでチームが組めない、気心が知れない、
当たりがきつくて、どうかわしていいかもわからない。
向こうも同じ気持ちでいるのだろうか、どうだろうか。
手ごたえがないというよりも、相手が思うような自分に
押し固められそうな危機感、相手のご機嫌を伺って、
新しい場所での居心地を確かめなくてはならないような、
そんな不快感に苛まれて、振り払うことに忙しかった一年が
どうにか過ぎようとしている。


年を取ってからの転勤はきつい。
仕事は思い通りにならない、特に人事は。
望む望まないにかかわらず、新し場所になじむには、
余りにも時間がかかりすぎる自分の、どう振る舞っていいのか、
この慇懃無礼が、丁寧な言葉遣いや笑顔の裏に見え隠れする、
通行手形のようにまかり通っている、この場所で。


決して心からの礼儀でもなく、相手への敬意でもなく、
いざこざを避けるための、単にそれだけの中身のないコミュニケーション。
他人行儀過ぎるのは人を小馬鹿にしているに過ぎない、
そんなやり取りのまかり通っている、それが居心地の良さを確保しているとでも、
誤解しているのではないかと思える、この場所で、
疲れ切ってしまっている自分。


娘には、決して母親と同じ仕事にはつかぬ。
決して、今の私のようにはなりたくないと言われながらも、
この場所でしか生きてはいけない、そう思わないと、
どんな職場でもやっていけない。
もう、いい年なのだから、ある程度のことは流して、
呑んで、諦めて、適当にいなして、やりすごせばいいだけのこと、
そう思いながらも、話し合いの余地のない、
自分たちがそれぞれの流儀に従って矛先を突き合わす、
そんな世界にうんざりしながら、
ヤドカリのように引越しすることもできず、
12月、師走をいったん打ち切って。


仕事は強制的に終了して帰宅する。
そうしなければ、どこでどう持ち越すかわからない、世界。
強制終了、年末帰宅。
強制終了、ご愁傷様。

人間関係にうんざりしたときに読む本

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仕事の思想―なぜ我々は働くのか (PHP文庫)

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