Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

働く妻

娘を5時間ほど1人で留守番させた。
娘にとっては、生まれて初めての経験。
こんなに長い間、独りでお留守番するのは。
昼食とおやつを用意し、ピアノ・勉強・DVD。
ナルニア国物語犬夜叉を用意)
戸締りをして、お母さん以外は開けないようにと
かたく言い渡して、とある勉強会へ。


娘のことが気がかりなまま、初めての土地へ出かける。
主催者側としては、「会心の出来!」というより、
良くできました、ぐらいの本日の感覚。
予め聞いていたことと、現実との違和感が広がる日々なので。
それにしても、仕事なのか単なるボランティアなのか、
研修なのか、良くわからない。


ある意味、本来の予定をキャンセルしてまで
自分と娘の時間を削ってまでして、引き受けることだったのか、
その迷い、やりきれなさはぬぐえない。
不透明な部分が見え隠れしていて、すっきりしないから。
引き受ける限りはきちんとやるが、
・・・誰も引き受けなければどうなるのだろう?


迷いの8月。ペースダウン。理想、形而上学的なことより、
日々の生活に追われる。でも、それも人間の当たり前の生活。
思い通りに行かないことは多々あれど。
で、夜、たまたま家族で「ステップフォード・ワイフ」を見て・・・。

ステップフォード・ワイフ [DVD]

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キャサリン・ロスが主演映画のリメイク。
ニコール・キッドマンが演じる主人公がやって来た町、
ステップフォードの隠れた秘密が、何とも恐ろしい。
世の男性方がこのように考えるものだと仮定すれば。
心の中で夢見ることがあっても、実現しようとすれば、ね。
ま、夢想だけなら自由ですが。
男女、どちらの側からでも・・・。


でも、若い女性のファッション・言動・雑誌を見ていたら、
同じような化粧・服装・物の考え方・結婚・恋愛、
パターン化されていて、それでいて相手の心を離さないでという
御馴染みの発想は使い古されていても、日々更新中。
定番であるわけだから、何ともほろ苦いホラータッチの結末。


過激に仕事に走る妻と支える夫の構図、のように見えるけれど、
仕事をする妻に対する、大勢の夫側の意見が振るっていて、
「有能な妻に自尊心を傷つけられる」という所が笑える。
そして、家事育児性生活全般はリモコン通りの支配下にあって、
完璧であることを求めるという設定が、笑える。
この殿方たち、自分にはできないことを、
ロボット(にされた)妻に求めるのだから。


あっと驚く「どんでん返し」は、見てのお楽しみに。
それにしても、リメイクされる前の方が怖いという噂なので、
そちらの方も見てみたいのだけれど、原作者はあの有名な映画、
ローズマリーの赤ちゃん」を書いた人らしいから・・・、
確かにコワーイ、恐ろしさが前面に出ているのかもしれない。


思い通りに相手を動かそうだなんて、
思い通りに支配しようだなんて、
相手の個性や人間性を奪ってしまい、
自分好みの理想の姿・服装・話し方・話題、etc.
そういうものでなければ受け入れられない、
自分の自尊心が傷つけられて関係が成り立たないなんて、
自分が惨めに思えるだなんて、とんでもない。


過去と他人は変えられない。
だから、「私たち」であろうと四苦八苦しているのに。
それが普通の生活なのに。
どちらかだけが一方的に楽になる、
そんな在り方、許せない。


そして、曖昧でも許せることと許せないことがある。
認められることと認められないことがある。


仕事でも、思い通りに行かないことは多々あれど、
信頼していたことでも、裏や思惑や利害関係で絡めとられていて、
期待も、採算も、守りも有って無きが如くの時もあり、
虚しさだけが漂ってくる時もあるけれど。
ここでくじけるような生き方はして来なかったのさ、と
娘に言えるだけのかーちゃんであろうとしている。

娘よ、本物の男に巡りあう為には、本物の女に。
本当の仕事をしたければ、「足ることを知る」に惑わされない。
「知足」とはご都合主義の達観や諦めではなく、
身の程身の丈を知って、人間らしく悪戦苦闘する自分を
受け入れながら生活することだと、
決して自分を諦めないことだと思う。
そして、そういう自分を判ってくれる別の人間がいる。


思い通りにしか動かない人間、
そんな人間に囲まれて生活していくことなどありえない。
思い通りに行かないことは多々あれど、
ホップ。とりあえず動きを停めない。
何通りもの道を見つけられるようになることこそが、
ステップ。見つけただけではなくて、
実践を続けて、次の段階に行くことがジャンプ。


娘よ、かーちゃんは諦めの悪い人間。
かーちゃんは、まだまだ諦めない。
おじゃる丸の歌じゃないけれど、
「まだまだ帰れない」このままじゃ、ね。
だから「まだまだ帰らない」なんとしても、ね。


夏も終わる。
さあ、行こうか。
働く妻、働く母、私は私、あなたはあなた。

いい言葉は、いい人生をつくる (成美文庫)

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わたしがあなたを選びました

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