笹生陽子に会いに行く、まで

「豊かな　子どもの読書活動」なのか、
｢子どもの　豊かな読書活動｣なのか？
冊子の標題にやや？　こだわっている私。
いずれにせよ門外漢だが、1枚のチラシで出張に。
大阪国際児童文学館主宰の講演だが、どうなることやら。
何しろ笹生陽子を1冊も読んだ事が無い人間が、
無謀にも講演を聞こうというのだから。
それもまた一興か。ファンと呼ばれる人には申し訳ない。

昨今有名な児童作家だとて、仕事に関係なく興味もなければ、
普段から手にとって読んだり、読み込んだりはしない。
新手の書き手を気に留めて読んだりする時間も無い。
それは私自身の怠慢と言われればそうだ。
私の読書は西高東低。児童文学は翻訳物で育った世代。
小学館｢少年少女世界の名作文学50｣がスタート。
名だたる文学者が揃い踏みし、訳を競い、各国の文学史・風物・
絵画まで至れり尽くせりだった、珠玉の文学全集。

村岡花子・猪熊陽子・中村妙子・清水真砂子・瀬田貞二訳、世代。
聖書から始まって、ギリシャ・ローマ神話、イソップ、サーガ、
ジャータカ物語などに連なる、神話･伝説・民話の世界。
グリム童話に続くアンデルセン・トペリウス・トルストイなどの童話集、
ルイス・キャロル、マーク・トウェイン、エドガー・アラン・ポー
モンゴメリ・ウィーダ・ケストナー・ピアス・サトクリフ等など。
忘れてはならないのが、探偵推理もの。
シャーロック・ホームズとアルセーヌ・ルパン。
（新潮文庫のルパンは堀口大学訳だ）
この辺は思春期前期、中学生までに読んでいる。

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ムーミン童話の世界事典

｢大草原の小さな家｣シリーズのローラ・インガルス・ワイルダー、
昨今話題のカニグズバーグ、ロアルド・ダール、ロイス・ローリー、
C・S・ルイス、トールキン、ル・グィン、等は
思春期後期から大人になってから。『指輪物語』『ナルニア国物語』
『ゲド戦記』は大学生になってから。
つまり子どもの心でワクワクしながら読んだというより、
理性的・分析的に読んでしまった恨みがある。

日本の創作童話が私に大きな影響を与えたかどうか・・・。
宮沢賢治・小川未明・椋鳩十・新美南吉・濱田廣介・山中恒・
石井桃子・佐藤さとる・神沢利子、松谷みよ子世代。
あまんきみこ・角野栄子はかなり後になってから読んだ。
最近では『りかさん』の梨木果歩が一番好きだが、
萩原規子・倉橋耀子・中川李衣子・森絵都・上橋菜穂子・
小野不由美などは全くの斜め読みで、読み込んではいない。
娘が小さいので、原ゆたか・きむらゆういちの方が断然読めている。

要は、娘と共にこれから新しい作家を読んでいく私なのだ。
超高齢出産のかーちゃんと、4月から小学校3年生の娘、
ギャングエイジ・9歳の壁にこれからぶち当たろうとしている娘。
専門家は嘆く。実は小学校中・高学年に読ませる本が無い。
だからこその本日のテーマ「10代の子どもの読書を考える」に、
親としても興味がある。どのような会が持たれるのか。
講演の題目は「YA作品を書くということ」
ヤングアダルト作品という言い方にさえ、抵抗のある世代の私。

昨年の正月に清水真砂子の講演を聞いた時、
『ゲド戦記』を読み込んでいたから思い当たることも多く、共感した。
殆ど読んだ事の無いＹＡ作品の書き手、本日の講演者、笹生陽子。
今8歳の娘にとってはこれから先読むことになるだろう、作家。
まず、親が知っておくに越したことはない。
何しろ作品はその気になればいつでも読めるが、作者にはそうそう会えぬ。
さて、どんな講演になるか。

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