Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

道は続いている

本日研修・勉強会。昔々学んだ臨床心理学。
いつかはこんな機会もあろうかと思っていた。
読んだ本の著者に会う、講演を聴く機会。
学んで来たことへのヒント、指針となる励ましを得る。
そんな期待が膨らむ。
今日のお題目の予習も兼ねて、関連内容の本も軽く流し読み。
問題は電車内で発生。


時間の関係でランチは板チョコ1枚とアセロラドリンク。
ミルクホワイトチョコを舐めながら、新書本に見入っていた、
その時・・・歯が取れました。神経を触っている左奥歯の仮歯が。
まさか、チョコを噛んで取れるとは。
いや、実は一昨日も取れた。昨夜掛かりつけの近医で付け直して貰い、
24時間経っていなくて、こんなにすぐに取れるもの?
まさしく金曜日は私にとっては厄日、先週は1本義歯を失くし、
今日はこれ? あんまりだ・・・。


左下の歯を1本失くし、左上の奥歯の仮歯の蓋が取れ、
口の中ぎざぎざ状態。舌が当たって痛いし、このまま噛めない。
右だけの片噛みで予約日まで10日余り、食事を続けることなど不可能・・・。
神経いじっているところに、もしも黴菌入ったどうなる?
電車の中で悩んだ挙句、乗換駅で歯科大に連絡。
主治医の代わりの先生に診てもらうことに。
ああ、これで勉強を講演会には確実に遅刻か欠席。
でも、やむなくQOLを優先させました。


代診の先生曰く、「この仮歯はつけ直しても取れるよ。
ギザギザの当たって痛い所は削っても、差し歯をする時、
芯を入れるから余り影響は無いし。それよりも、仮歯の蓋無しで、
神経の穴を塞ぐ蓋を二重にして付けて置くから。
絶対大丈夫取れない保証は無いけれど、まあ穴は深いから」
・・・? 要は昔白いゴムで蓋していた、ああいう物よりも取れにくい、
強力な物で蓋して、その上に仮歯を付けていたのを、仮歯だけ無しに。
そういうことね・・・。


再度根っこの治療をして頂き、食べ易いように削ってもらって、
仮の歯を乗せないまま、削った穴だけ塞いでおくという形に。
これなら何とか物が噛めそう。ありがとうございます。
で、ダッシュで乗り換え引き返すものの・・・残り1時間。
お話はもう終わっていて、グループ討論に。
その後、とぼとぼ駅で切符買う私の横に、憧れの講師の先生が
いらっしゃったのでした。何という偶然!

母を支える娘たち―ナルシシズムとマゾヒズムの対象支配

母を支える娘たち―ナルシシズムとマゾヒズムの対象支配

恥と自尊心―その起源から心理療法へ

恥と自尊心―その起源から心理療法へ



大阪駅まで15分足らず、お互い習った先生の話を通じて、
「狭い業界」の話に花が咲いた。
昨日から受験生モード、学生モードになっていたので、
それぞれ共通する先生方の話をしながら世間話ができたのは、
ちょっとした内輪話で楽しかった。
本日の講師と話しているというよりも、ほんの少し同窓会めいた気分。


学生時代自分がやりたかった事を求めて、距離を置いて文学を学んだ思い出。
就職してからも社会人院生で学び直した頃の思い出、
生活を支えることと、学ぶ続けることの違い、結婚、出産、育児。
話しながら、様々な事が一瞬のうちに通り過ぎ、
あっという間の10年、15年、自分の時間のみのり豊かな事を、
苦しいなりに楽しい事もあったのだと、改めて思い知らされ。


当時、北山修の講義に出た時に追っかけのお姉さん方が
いつもいるのを目の当たりにし、(学会時でも)
別の先生が、追っかけがいるということは、ちっとも「治っていない」
後追いが続いている状態で、転移だ依存だと話していた事も思い出した。
色んな話、様々な事例を見聞きしていたあの頃、
色んな刺激を受けながら勉強していたあの頃、
遅れてやって来た青春を謳歌していたあの頃。


仕事を忘れ、考える為に時間を使い、人に会い、
何かしら見つけるために試行錯誤を繰り返していた貴重な時間は、
そうそう人生何度もあるわけでは無いけれど、
今、忙しい毎日を送っている私には、この15分間が人生の逢瀬、
貴重な時間、緩んだねじを締めなおし、滑りの悪い部分に油を差し、
自分の歩いてきた道を振り返った15分間。
心の底で、忘れたくない自分を思い出す。
学ぶ基礎体力を付けたあの時代の、ハチャメチャだった自分を。
「ここでへたるような、そんな勉強はしてきていない」


自分の「現場」にとって返し、今の自分にできる事をし、
要領はともかく、こつこつと。迷いながらも進んできた。
多くを受け入れながら、耐えてきた。
捨てなければならないことに、涙して。
そんな今日、15分の逢瀬は仕事・学生・仕事・妻・母・仕事の私を、
一気に照らした時間だった。


私には沢山の先生がいる。沢山の仲間が。
様々な道がある。どこかに通じている道が。
それぞれの道を歩み、どこかで交差し、また分かれて歩んでいく。
そんな一瞬、今日はそんな日。

ユング派の学校カウンセリング―癒しをもたらす作文指導

ユング派の学校カウンセリング―癒しをもたらす作文指導

「聴く」ことの力―臨床哲学試論

「聴く」ことの力―臨床哲学試論