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『ハリポタ 死の秘宝』part1(ネタバレなし)

ハリポタ、死の秘宝part1を見に行く。
娘には前売り券を買っておいた。特典グッズが欲しがっていたので。
親子3人で夕食後、18:30から。
ネタばれになったら申し訳ないので、余り言えないダークな内容。
ハリーを守るために、次々に襲う悲劇。
前回の展開から(ダンブルドアは亡くなっているし)、
のっけから緊迫感溢れる展開。


続きが気になりつつも娘は見たいような見たくないような、
でもやっぱり見ておきたいという反応。(原作を読んでいるのにね)
家人も余り気乗りしていなかったよう。
民放で放送しているハリポタのシリーズに影響されて、
その勢いで、(映画館の狙い通り?)家族全員で観に行くことに。


いざ出かけてみると、土曜の夕方とは思えないくらいガラガラ。
子供が観にくい字幕版だったからかもしれない。
幸いなことに娘は字を読むのは早い。こういう所は似てくれて嬉しい。
(おまけにTVのCMの日本語吹き替えのせりふを聞いていたので、
英語の字幕とやや内容が違うと気付いたよう。
こういう楽しみ方ができるようになってきたかと思うと、
かーちゃんはより嬉しい)


吹き替え版が悪いというのではない。
英語でどんな風に言っているか、聞きたいだけ。
英語が特別好きだったり、得意なわけではないけれど、
全く違うニュアンスであれ?という意訳もあるし、
なるほどという訳もあるので、
そういうものを味わいながら映画そのものも楽しめるのは、
一粒で二度美味しい鑑賞(字幕)だと思っている。
もっとも、ネイティブほど聞き取れるわけでも何でもない。
自分の聞き取れる範囲でのこと。


さて、例の3人がめっきり大人っぽくなっていて、
デビューの頃のかわゆい姿を遥々偲ぶ。思えば遠く来たもんだって感じ。
ジェットコースタームービーと恐怖映画の手法盛りだくさんで、
何分かに1回は驚かされる仕掛けあり。
3人の心理的な葛藤が露骨な映像で表現されていて、
見るのが辛いところもあったけれど、ビジュアルな表現だから諦めた。


演技的には、こわーい魔女役のヘレナ・ボーナム・カーターがみもの。
なかなかイカレタエキセントリックな怖さがばっちり。
子供俳優を周りの経験豊かな大人俳優が固めているから、
改めて安心して見ていられるわけだけれど・・・。
粗筋を知っていても、どきどきして見てしまうものね。
もっともっと盛り込みたいエピソードはあったのだろうけれど、
あれもこれも映像の中に取り入れることは出来ないし、
ある意味、映像に頼りすぎて物語を自分流に想像できないのも困る。


娘のおねだりに気が大きくなったかーちゃん、
記念にブックカバー(合成)、パンフレット購入。
450円で引いたくじはF賞、娘はカエルチョコの根付をゲット。
今日の映画と同時に公開している作品、「レオニー」。
次の鑑賞目標はこれ。
しかし、映画館でおとなしくしていても風邪は治らんね・・・。
今から鑑賞される皆様も、体調にはご注意を。

「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)

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ハリーポッターと聖者の秘密―戦慄の「死の秘宝」が今解き明かされる

ハリーポッターと聖者の秘密―戦慄の「死の秘宝」が今解き明かされる



実は今日は風邪気味。1週間頑張って週末になった途端、
ダウンするパターン。気が付けば、朝11時。
ドンだけ疲れていたんだか? というか、夜はなかなか眠くならず、
眠くなったら明け方でというパターン。
こういう時は夢見が良くない。しょっちゅう夢を見る。
夢の中で倍速で動いているかというくらい、色んなことをしている。
夢の中で行動的になる時は体が今一つ思うように動かないときなのだ。


そういう体と心のフワフワした雰囲気とリンクしたような、
ダークさを増していくハリポタ。題名も「死の秘法」だし。
(PCは変換すると、すぐに「氏の悲報」と出てくる)
それにしても、魂を分割してあちらこちらに隠して、本体の維持。
なかなかアイデアとしては面白い。
原作を読んでいる人は、それが何を意味しているか、
Part2ではどういう展開になるか、ご存知のはずだが。


それにしても、悪意、敵意は、心の中のコンプレックスをついてくるという下り、
怒りや妬みがダークな世界への入り口だということがよくわかってても、
その感情を抑えられないというのが、並みの人間。
仲良し3人組の中で何かとハリーと比べられているロンの心を、
悪意のある攻撃が見せる幻影が、思春期の青少年の悩みとリンクしている辺り、
生々しいものがあったが、娘はその辺りをどんな風に観ていたのか。


きょうだいに恵まれなかった分、一人っ子の幸福を満喫しているが、
兄弟がいない分、比較され切磋琢磨しつつ鍛えられる強さに欠ける娘、
友達との関係であれこれと自分自身、親、家庭環境を比較して、
何かと考える時期に入ってきているはずだが・・・。
ハリーの運命は臨んで与えられたわけではない。
ロンが大家族の中で色んな葛藤を抱きながら成長してきた分、
家族を心配する余り仲違いもし、かつ、悪意のささやきに負けなかったこと、
ハーマイオニーの作った「火」が胸に入って来ての下り云々、
色々考えさせられるものがあった。


思春期の頃の癒し難い葛藤、孤独感、友情や愛情、理想と現実、
家庭内、親子間、職場、同僚でも引きずる自分自身の居場所の確保、
能力差、できることとできないこと、努力によって報われることと報われないこと、
抗い難い衝動、苛酷な運命、そういったものを映像から感じ取るだけではなく、
文章・文脈・行間から読み取ってくれるようになって欲しいのだが・・・。


いずれにせよ、成長には死がつきもの。
小さな死を繰り返しながら、脱皮するように、突然意識が変わり、
世界が開け、或いは閉塞し、自分自身が頂点から突き落とされるような、
或いはいきなり引き上げられるような、飛び出して行けるような、
そういうアップダウンの激しい時代にこれから飛び込んでいくだろう筈の、
娘の横顔をチラリちらりと見ながら、映画館の中。


大勢の味方がいても、大勢の死を招く存在。
助けたくても助けられない、そういう立ち位置。
見届けたくてもそうすることは出来ない。
命のバトンを届ける、繋げることの、錯綜した物語の展開。
様々な伏線、そういう世界をもう一度しっかり読み込んで、
親子共々Part2を楽しみにしたい所存。

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 オリジナル・サウンドトラック

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ハリー・ポッターと死の秘宝 上下巻set (携帯版) (ハリー・ポッターシリーズ)

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