Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

新年度の仕事の合間に

新しい年度に切り替わり、仕事がどんどん動き始める。
人が変わり、役割が変わり、引継ぎ、新たなものが増え、
長年携わっていたことから離れ、望んだこともあれば、
もぎ取られるように引き離され、同じ職場で迎える9年目の春は
心穏やかならざる毎日の連続で、疲れ甚だしい。


気心知れた友人であり同僚、この部屋の前任者、
もう一年共に仕事をしていれば、それなりに引継ぎも楽だったろうに。
言っても詮無いことだけれど、何もかもわからないことを
丸投げされてその部署に放り込まれてもなあ。
年を食っていても知らないことは知らないし、わからないことはわからない。
それでなくてもペーパーで残されていることはともかく、
メモリに入っていますとUSB一本渡されて、
中を開いて必要なことを探すのは、どれだけ手間か・・・。


これで本当に仕事をしていけるのか、新年度、今年度。
憂鬱さよりも心配の方が先に立ち、広い部屋の中でため息。
部屋は広いが、引越しで運び込んだものに囲まれ、
どこから手をつけていいのやら。
そう、部署が変わると自分で荷物を運び混んで大移動。
建物の中を平行移動するだけならともかく、階が異なると大変。


よくTVや映画の中で段ボール箱一つの私物で、
退職や異動のシーンが出てくるけれど、荒れはどうも納得できない。
どうしてあれだけの荷物で済むのか。
最低限の大事な私物を自分では混んでいるだけで、
後は、専任の業者が運んでいるのだろうかといぶかしい。
もっとも、書類は持ち出しならぬとなれば全て廃棄処分。
それはそれで甚だしい量。おびただしい量。


丸秘極秘文書を取り扱っているのは少ないが、それでも量はある。
使わないかもしれないけれど、資料として横においておきたいもの。
普段眺めておかないと頭の中から消えてしまうもの。
新しい知識として仕入れておかないといけないもの。
そういうものをどうすればいいのか。
私は良くも悪くも、本や資料は第二の頭脳で傍に置かないと不安。
何かあった時のために、手に取れる場所にないと不安。


心の中が乱れるまま、新年度の波に飲まれて押し流されていく。
台湾の思い出はあっという間に押し流されていく。
ああ、全く詮無いことだ。
リフレッシュの気分はどこぞへ消え果て、
何故ここに自分がいるのだろうという気分で、新しい仕事を眺めやる。


同じことばかりはしていられない。しかし、今までの仕事に加え、
更に今年はこれなのか、そうか・・・。
嫌いではない、仕事は嫌いではない、しかし、
よくももまあ、誰もしない、なかなか引き受けないことばかり、
回ってくるものよ。これは年齢のせい? 資格のせい?
一体どうして職場というものは、こんな風に回っていくのだろう。
その一方で、若くて時間もあり、何もせずに何も任されずに
楽に過ごしている人ばかりが目に付いてしまうのは私の僻み?


どうにも納得できない人事を抱えたまま、
それを信頼と呼ぶべきか、責任と思うべきか、
はたまた試練と偲ぶべきか。
いつもいつの年も、新年度の1週間は心重たく悩ましい。
いやいや、1週間だけではなく、心を宥め、体を慣らし、
おっつかっつの自転車操業で今年もまた、乗り切っていくしかない。
そんな離れ業を、当たり前の仕事と呼んで行っていくのだろう。

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