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聖☆おにいさん

アニメ化された『聖☆おにいさん』を観に行く。
映画館、まあ、恐ろしいほどに貸し切り状態。
話の内容を知っているから笑えるけれど、
そうじゃない人にはちょっと辛いのかも。
年配の人からは不謹慎! と睨まれそうだし。


もういちど読む山川倫理

もういちど読む山川倫理


昔、高校生の頃、倫理社会という教科があった。今はそういう名前ではないだろう。
倫理というと堅苦しい科目のように聞こえるが、社会というと全般的で幅広すぎ・・・。
教科書は読みづらく、資料集の方ばかりがテストに出ていたような。
いわゆる世界史と現代社会との間に哲学が挟まっているような、そんな感じで思想家を学ぶ。
そんなイメージしか残っていないが、何がマニュアルで、何が主題だったのか、
遙か40年ほど前の授業を思い起こそうにも、如何せん如何せん。



ただし、聖書に関しては教会学校に通い、子ども賛美歌を歌い、
クリスマス劇にも出演、洗礼は受けていないにしろ、
キリスト教系の大学に通い、巡礼旅行には3回出かけ、一通りの知識はある。
そのせいか、マンガの中に描かれるキリストのTシャツの言葉には笑えた。
筆者、もとい作者、よく勉強しているなあというか、物知りというか。


聖☆おにいさん コミックガイド (KCデラックス)

聖☆おにいさん コミックガイド (KCデラックス)


どちらかというと、せっせとプリントしながらマイTシャツを作っている仏陀
その人の人生に関しては、教科書よりも手塚治虫のマンガで知ったことが殆ど。
なので、この言葉は何に関するものかなとしばし考える文言もあって、
ギャグと青春ストーリーなのに、柄にもなく「倫理社会的思索」に陥るひととき。
職場の若い友人にこの本を借りて家族全員大笑い、そんな時を1年以上過ぎて、
映画化されると聞いた時には無理があるなあと思いつつ、
どんな風にアニメ化されるのか見たくて、レディスデーを娘と二人で。


アニメ映画『聖☆おにいさん』公式ガイド (KCデラックス)

アニメ映画『聖☆おにいさん』公式ガイド (KCデラックス)


やっぱり原作の方が面白い。それにしても世界の宗教の始祖、
イエス・キリスト仏陀その人が、世紀末を乗り越えて休暇がてら、
日本の下町でオフ生活を楽しんでいる、そんな設定って、
世界中どこ探してもないだろうなとほくそ笑んでしまう。
神も仏も何もかも一緒くたにして盆と正月、クリスマスもハロウィンも楽しむ、
日本ならではの宗教的許容性豊かな国でなければ生まれ得なかった、
マンガ、一大パロディだろうなと楽しんだ。
蘊蓄好きの人間にはたまらない知的好奇心の宝庫、ともいえる。



教会に通った日々も、御朱印を求めて寺社巡りをした日々も、
欧州各地を旅した日々も遠い。
独身次第の旅行の日々を娘に語ることなく仕事に追われ、
息抜きとして話題のアニメ映画を娘と見る。
平和な水曜日の夜。

ブッダ全12巻漫画文庫 (潮ビジュアル文庫)

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名画と読むイエス・キリストの物語

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