Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

荒茶席、そして

長々と綴ってきた大山崎中国茶会レポートも今日で最後。
残すはあずまや下の、大山崎山荘から最も離れた庭の端っこのお茶席。
いつもの門を通り過ぎて、荷物を預ける小屋の辺りまで戻らなければならない。
大山崎山荘はリュックサックなど大きな荷物を持ち込むのは禁止。
ロッカーに預けなければならない。
しかし、そこには首都圏の美術展等のチラシが老いてあり、
お手洗いなども完備していて、なかなか行き届いた場所なのだ。
むろん、周辺を散策する人が腰を下ろす場所もある。


  

  


せっかくなので娘のお気に入り、庭園の点翠席のお茶を再び味わい、
(この大山崎のお茶会は、こういう楽しみが出来る!)
滅多に見ることの出来ない仕掛けを眺めて、縁起の良い文字が描かれた席に。
どうして漢字が逆さまに書かれているのか、中華料理店でも不思議なのだけれど。
目に入る場所に貼るのことに意味がある文字。
「倒福(福が逆さ)」=「到福(福が到る)」の意味に通じるからだそう。


  

  

  


春の新芽が伸び、開葉。
烏龍茶にふさわしい一芯三葉以上の大きさになって、茶摘み。
説明を受けながら、店舗に並ぶことのない新茶、
まだ熟成しきっていない荒茶を味わうこと三種類。
ゴールデンウイークに作られたばかりの武夷岩茶の荒茶。
武夷肉桂(ぶいにっけい)、水仙(すいせん)、105大紅袍(だいこうほう)。


  

  


普段の食卓やペットボトルで知っているお茶とは全く異なる、新鮮な味。
今日幾つものお茶を味わって来てなお、舌先にかぐわしく感じる味。
そして、上の席から下の席に下るに従って、お茶の葉は荒くなる。
味も上品な繊細さよりも親しみ易く味わう雰囲気に。
それでいて、一服一服のふくよかで優しい味わいは変わらない。
それぞれの茶葉の新茶を飲み比べる時間の、なんとなんと贅沢なこと。


  

   

  


そして、再び燻茶席に通って、氷砂糖を入れるスプーンや机の様子、
(かつての茶会に用いられた記念の布など)お道具を見て、
お茶を頂き大山崎の本館、美術館にとって返して、ゆっくり美術鑑賞。


  

  

  

  


福建の茶会、フラワー・オブ・ライフのテーマの展示、新しい展示場。
そして本館の喫茶室で景色を眺めながら頂くケーキと紅茶。
いつもの大山崎の春。一年ぶりの茶会。


  

  

 


家人と3人出来た去年の思い出を胸に、そして、
JR山崎駅前の可愛い雑貨屋、パン屋をひやかして帰途につく。
母と娘、二人の土曜日。

   


天王山の宝石箱―「アサヒビール大山崎山荘美術館」誕生物語

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京都の郊外へ行こう!―美味しいごはんとのんびり時間。 (Leaf MOOK おでかけLeaf)

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