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世界の野菜レシピ

転勤してから、いや、老眼を意識した頃からめっきり読書量が減り、
出張のない役職になると電車にも乗らないので、更に読まなくなり、
そう、乗り物タイムは(特に景色の見えない地下鉄)読書時間だったのだが、
時間と体力、心の余裕が無くなると、読書とは言えないながら読書、
気分転換漫画、写真集等に流れていく私の隙間時間。


この数日は値段の割りにお値打ちだろうと思える、
体に美味しい野菜の便利帳、『世界のや野菜レシピ』がお気に入り。
表紙に野菜の写真と国旗が書いてあるのが何とも言えない。
食べ歩きも海外旅行もままならないけれど、
本の中なら思い切りメニューを眺め、味を想像し、楽しめる。
安上がりと言えば安上がりか。


昔、童話や小説を読んでいた頃、どんな野菜か分からず、
調べる手立てもなく、想像するしかなかった小学生の頃。
ちしゃ、朝鮮アザミ、コケモモって何?
植物の和名、別称、通称など知らなかった頃、
今では考えられなかった限られた野菜で暮らしていた頃。
バナナとリンゴ、梨と桃、栗とさつまいもはご馳走。
果物が水菓子だなんて知らなかった頃。


若草物語』を初めて読んだ頃は、アスパラガスさえも知らなかった。
茹ですぎて首がもげるってどういうことなのかも。
なのに、今では若い頃にあちこち旅行した国々の料理の思い出、
味の思い出、新しい野菜、様々な種類、目他らしい色や形、
そういうものが当たり前の様に周囲に溢れ、
ハーヴティーなど数え切れないほどある。
庭にはローズマリーやミント、レモンバームがどっさり。


食べたい、料理したい、味わいたい、出かけたい、
でも、そんな時間は無い。費用も馬鹿にならない。
そんな時、このオールカラーの本を眺めてぼんやり過ごす。
しんどい時、落ち込んでいる時、やたら食べたくなる衝動、
嫌なことがあったら食べたくなるのを防ぐために、
「見ているだけ」で何とか済まそうとする、
そんな私の、ここしばらくのお気に入り。


詳しい料理法が懇切丁寧に書かれているのではない所が、ミソ。
レシピなのだから、後は自分で工夫、すればいい。
野菜は生もの。彼の地と全く同じもの、同じ味ではないのだから。
そう思いつつも、試したい、いや既に試している、
読む前から作っていたもの、かつて味わったもの、
思い出と意気込み、懐かしさと羨望に囲まれて、
本の頁を行き来するひととき。
野菜と果物で世界旅行。

からだにおいしい野菜の便利帳 世界の野菜レシピ (便利帳シリーズ)

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からだにおいしい魚の便利帳 全国お魚マップ&万能レシピ (便利帳シリーズ)

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