Festina Lente2

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目に止まったニュースあれこれ

新聞を斜め読み。がん細胞が光るんだって、蛍光塗料で。
すごいなあ、これで手術しやすくなるのかな。どこにいるかわかるけれど、
攻撃できない、切除できない、排除しきれないでは困るし。
でも、どこに隠れているかわからないがん細胞が見付かりやすくなることは、
大事なことだよね。早期発見・早期治療のためには。


去年よりも巷の呼びかけが希薄な気がするわが国のHIV・AIDS対策。
個人的に様々な研修で色々聞いてきても、そこで留まっていちゃ何にもならない。
世界エイズデーから1週間が過ぎたけれど、世間の動向がわからないのは、
ある程度隔離された環境が職場だから? 
HIVはワクチンで防げる時代が近いとか。AIDSに関しては今一つだそう。
本当かな。ワクチンで防げるんだったら、確かに凄い!
ただ、罹患してしまった人をどう治療していくか、
心身のフォローが大変だと思う。


男性用のブラジャーがあるんだって。結構静かな人気なんだって。
え? どうして? 何のために? 理解し難いものがあるけれど、
個人的な性的志向や服装の好みにチャチャは入れまい。
ネクタイの下にブラジャーをしているもの静かな男性の記事。
どう受け止めてよいものやら。メンズブラねぇ・・・。


女性の私が言えることは・・・個人的には胸を締め付けるので好きじゃない。
寒い日は防寒用に役に立つことは確か。
それよりワコールがブラジャーのリサイクルに乗り出した話題の方がいいな。
上等のレースをかわいいアクセサリーにリフォーム。
こちらの話題の方がすんなり受け入れられました。(笑)


本日漱石忌。明治の文明人、あれこれ悩みながら自己表現を小説に求めた。
気を病み、胃を病み、とうとう亡くなったのがこの日。
今の時代に生まれていたら、治療もできてもっと長生きしただろうに、漱石
いまだに教科書にも載せられ、入試でも扱われ、文学史の中でも活躍中の漱石
彼の亡くなった今日、私の目に止まり、耳に入ってきたニュースは・・・。

漱石―母に愛されなかった子 (岩波新書)

漱石―母に愛されなかった子 (岩波新書)

漱石と三人の読者 (講談社現代新書)

漱石と三人の読者 (講談社現代新書)

『こころ』大人になれなかった先生 (理想の教室)

『こころ』大人になれなかった先生 (理想の教室)


訃報です。漱石忌だからって訳じゃないけれど、圧倒的に訃報。
まず、加藤周一。実は先週末すったもんだでしっかり新聞も読まず、
見過ごしていた。加藤周一氏、実に失礼な言い方ながら、
まだ生きていたとは知らなかった。著作を読んだのは高校から大学にかけて、
読み込んだといえるのは、『羊の歌―我が回想』と『日本文学史序説』ぐらい。
本業や専門から遠ざかってしまって、その後はあんまり。
ただ、学生時代影響は受けた。ある意味でお医者さん、医師で文学者が多かった。
(なだいなだ、北杜夫などはじめとして)


その中でも加藤周一、ちょっと別格、雰囲気が違う・・・。
今では文学者としてよりも、日本の自衛隊武力行使を禁止した
憲法第9条の改正に反対する‘9条の会’を設立した反戦平和運動家として
新聞に載るほうが多かったかもしれない。
近寄り難くも、近寄りたい感じを抱きながら著作を読んだ、
遥か昔の思い出が蘇る。氏の専門は血液学。89歳でした。

日本その心とかたち (ジブリLibrary)

日本その心とかたち (ジブリLibrary)

教養の再生のために―危機の時代の想像力

教養の再生のために―危機の時代の想像力

日本文化における時間と空間

日本文化における時間と空間

そして、その対極にある作家。私が母親になるまでは知らなかった作家。
(私が子ども時代この絵本はなかったから)
社会や政治とは関わりのない世界で活躍した作家、
ノンタン』シリーズで有名な、キヨノサチコ
今時の子育て経験者なら必ず子供に読んであげただろう絵本。
子供達も、保育園幼稚園で絶対目にしただろう絵本。
隠れたベストセラーと行ってもいいだろう、ノンタン
公式HPはこちら→http://www.nontan.tv/


6月に亡くなられていたそう。脳腫瘍のため60歳で。若すぎる死。
どれだけ娘と楽しい日々を過ごしただろう。
ノンタンの色んなシリーズの御話を読みながら、誕生日、おねしょ、
病院とのお付き合い、ブランコ、ノンタンの絵本は子育てのバイブル。
これからも、多くのお母さん達・子供達の心をはぐくむ絵本として、
燦然と輝くだろう絵本シリーズ『ノンタン』安らかにお眠りください。

ノンタンぶらんこのせて (ノンタン あそぼうよ1)

ノンタンぶらんこのせて (ノンタン あそぼうよ1)

ノンタンおねしょでしょん (ノンタン あそぼうよ6)

ノンタンおねしょでしょん (ノンタン あそぼうよ6)

中村保男(翻訳家、評論家)え、あの本を訳した人! って感じでびっくり。
コリン・ウィルソンアウトサイダー」、J・G・バラード「結晶世界」、
G・K・チェスタトン「ブラウン神父」シリーズ。
まあ、学生時代以降、仕事絡みの読書が増えて、あんまり読んでいないのですが。
かつて熱中した本を紹介してくれた、親世代の人が亡くなったんだという感慨。
もちろんSF以外にも御世話になりました。色んな翻訳本で。合掌。

レインわが半生―精神医学への道 (岩波現代文庫―学術)

レインわが半生―精神医学への道 (岩波現代文庫―学術)

舞い上がったサル

舞い上がったサル

非(ナル)Aの世界 (創元SF文庫)

非(ナル)Aの世界 (創元SF文庫)

本日の極めつけ。大学時代の友人の父上の訃報。
家庭内での事故で、救命措置・入院も虚しく・・・。
親世代の訃報は本当にこたえる。他人事では済まされないから。
昭和一ケタ、親世代。戦争中の青春、高度経済成長期の壮年期、
オイルショックバブル崩壊で何度も辛酸を舐める中高年期。
後期老人と称され、国から馬鹿にされる世代。
我が親も昭和一ケタ。どうしようもなく、しみじみ。
年末。今年も残す所3週間。
どうか、つつがなく暮らせますように。
年が越せますように。

死を看取る医学―ホスピスの現場から (NHKライブラリー)

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病院で死ぬということ (文春文庫)

病院で死ぬということ (文春文庫)


そんな私が一番新聞で心惹かれたニュース(読売)。
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20081209ok02.htm
聖トマス大学に、グリーフケア専門の研究所ができたこと。
初代所長に、シスター高木慶子が着任したこと。
様々な訃報を聞いたその日にこのニュースが大きく出ていたのは、
何かシンクロしたような気がした、今日でした。

死をみつめ、今を大切に生きる

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いのちを問う―その重さと大切さ (ヒューマンケア双書)

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死と向き合う瞬間(とき)―ターミナル・ケアの現場から

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