Festina Lente2

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伯母と老父と娘

娘は1泊の宿泊研修へ。
それにしても単に隣の市に出向くだけ、幾ら近隣だからって、
学校への集合時間が10時半ってだれてるなあ。
朝の8時半、通常通りに集まってHRということができんのか。
今どきの中学校の指導はわからん・・・。


老父、田舎に出向く。
故郷の地、老父の一番近しい肉親である姉、
私の伯母が大往生、百歳で身罷った。
最後までボケもせずしっかりしていた。
一昨年骨折して、出歩かなくなってから急速に体が弱り、
寝たり起きたり、そのまま衰弱していった。


85を過ぎたころ、私が結婚の挨拶に家人と出向くと、
叔父が生きていた頃、
70歳の頃に貰ったというバースデーカード兼ラブレターを
見せてくれたお茶目な伯母だった。


剛毅な伯父の仕事に付き合わされて色々苦労もしただろう。
私の心の中にあるのは、半世紀近く昔、
船越の水のない家で、甕に水をためて生活していた伯母。
身寄りのない兄妹を引き取って育てていた伯母、
逞しく優しい伯母の姿だけが目に焼き付いている。


今思えば、あの時色んな人と一緒に泊めてもらった、
あの田舎の海辺での夏休み、
娘の一泊研修などに負けず劣らず貴重な経験をした。
地元の中学生に交じって、泳いだ小学生低学年の頃。
世界は海と空と山と、トウモロコシと桑畑と田んぼでできていた。


老父はどんな思いで故郷に向かっているだろうか。
姉の弟、弟である父の顔を私は知らない。
とうとうたった一人になってしまった老父。
同母の兄弟姉妹をすべて見送ることになった末子の父。
娘はどんなふうに一泊研修を過ごしているだろうか。
中学生の娘の顔はあまり楽しそうではない。
小学生時代の能勢のキャンプを今も懐かしんでいる娘。


かーちゃんは留守番しながらあれこれ思うよ。

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