Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

Where do I go?

小学校の時に耳にし、忘れられない音楽がある。
後年、それはミュージカル映画「Hair」として観る事ができた。
心に響くメロディーと歌詞は、意味がわからなくても
まだ幼かった私に何かを語りかけていたのだと思う。
好きな曲は沢山あるけれど、有名なオープニング
アクエリアス」ではなくて、最近心に浮かぶ歌詞はこれだ。

Where do I go  Follow the river
Where do I go  Follow the gulls
Where is the something  Where is the someone
That tells me why I live and die


Where do I go  Follow the children
Where do I go  Follow their smiles


Is there an answer  In their sweet faces
That tells me why I live and die


Follow the wind song  Follow the thunder
Follow the neon in young lovers' eyes


Down to the gutter  Up to the glitter
Into the city  Where the truth lies


Where do I go  Follow my heartbeat
Where do I go  Follow my hand

Where will they lead me  And will I ever
Discover why I live and die


Why do I live (beads, flowers)
Why do I die (freedom, happiness)
Tell my why (beads, flowers)
Tell me where (freedom, happiness)
Tell my why (beads, flowers)
Tell me why (freedom!)

ヘアー

ヘアー

心の中に何時も迷いがある。取捨選択しなければならない事が多すぎる。
時間は限られている。優先順位をつけなければならない。
しかし・・・単純に割り切る事ができるのならば、悩みはしない。


誰にも知られず何処かに行きたくなる。
しかし、何処へ行きたいのかはわからない。
何があるのか、誰かがいるのか。いたたまれない思いになる時、
心の中でこだまするフレーズは、いつも同じ。
why I live and die ? もしくは別のミュージカルからだが、
could we start again ? この問い掛けが、何時も何度もこだまする。 

             

生まれ落ち、もの心付かぬ時から人生をスタートさせて、
何もわからぬまま周囲の価値観にしたがって育てられ、
自分と言うものを持ち始めても、その価値観と戦いながら成長し、
自分の中に取り込まれているものは既成の価値観なのか、
自分なりに創造・獲得したものなのか、区別することはできない。


ステージを自らの意思で一段階上げるためには、
与えられた役割をこなそうとしているだけでは駄目だと
わかっていながら、逃げ腰・後ろ向きになる自分がいる。
家族や様々な責任から放たれて、しばしの自由を試みたくなる。
虚ろな身軽さをまとって、町をさ迷い歩きたくなる。


透明人間にはなれないのに、静かに無視されているような
この社会で生きていくという肩透かしの手応えの無さと、
受けとめきれない覚悟の無さから逃れるように、
どこかへ行ってしまいたくなる自分を見出だす時が増えた気がする。
自分を捨ててしまいたくなるような衝動が。


揺り返しや揺り戻しを感じながら、それは日常の不安なのか、
かつての衝撃の後遺症なのか、静かに検証しながら、
フラッシュバックに備えて低く身をかがめる自分がいる。
もしくは、これからの未来に羽ばたこうとする羽の弱さを隠したくて、
実は何もできない虚勢を張り続けることに疲れて、
離人症状にも煮た壁を構築する自分を見出す。

Leave me alone 
本心から出ていながら、本心からかけ離れた言葉。
その言葉を胸に持ち続けている私は、これから何処へ行こうというのか。
誰が私に言えるだろう、私の命が何処まで届くかを。
このリルケの言葉を胸に刻んだ中学1年の時から、何も変わってはいない。
それ以前からもずっと変わってはいない。
わからないまま、今日まで来ている。
平成19年11月19日。
91119
時を止めるのにはまだ早い。


だからこそ、これからどこまで、いつまで、どんなふうに
過ごしていけばいいのか、思春期の少年少女のように戸惑う自分。
中年思秋期なのか、熟年思春期なのか。
木の葉の舞い散る道を、紅葉が踏みしだかれていく道を、
道を尋ねて道に迷い、道を究めることならず、半ば。
あるべき道を得(う)ること叶わず、進まねばならぬ心持ち。
在りたき道を請うこと叶わず、去らねばならぬ心持ち。


where do I go  そして Quo vadis, domine

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リルケ詩集 (新潮文庫)

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