Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

またまた閉店ですか

なじみの食べ物やがどんどん閉店になっている。
最寄り駅からイートインのパン屋が消え、
地下鉄乗換駅ではお手軽価格のイタメシ屋やケーキ屋が、
そして、仕事や研修で出向く駅ではコンビニまでが消えた。
馴染みの店が消え、いつの間にか新しい店になっている。
特に出張先でよくランチやお茶に使っていた店が、
いつの間にか様変わり、見知らぬ店に変わっていると驚く。


それはそれで新しい出会いと思えばいいのかもしれないが、
さよならもできずに別れがあるのは、ちょっと寂しい。
久々当てにしていた店に入れないと、尚更。
そう、ランチやお茶も久しぶりに人に再会するのと変わらない。
いつも利用していた、かつて入ったことがある、
若い頃の思い出、その辺に絡む店となるとちょっと切ない。


独身の頃、1人で店に入るのは苦手だった。
特に外食は苦手でならなかった。
家庭内に、そのような習慣が無かったせいもある。
店屋物さえ忌み嫌う家に育って、外食は無駄遣いの最たるもの、
そんな風に躾けられてきた私も、自分で稼ぐようになってから、
少しずつ冒険し、グルメブームも手伝い、出張先で一服も覚え、
美味しいお店、腹ごなしに、気分転換に、止まり木に、
あれこれと隠れ家めいた馴染みの店を作るようになり、
気が付けば、結構いい年になってしまっていて・・・。


それはオーナーも代替わりするだろう。
店を手放す事情も出てくるだろう。
これだけの不況、波風を受けずに世代交代なしに、
自分の好みのままに店がその佇まいを保ち続けることなど、
残念ながらありえない。
自分の年齢を考えても、致し方ないことだ。


よしんばよし、店が無くならず残っていたとしても、
人が変われば店も変わる。
お気に入りのバーも先代が亡くなり、お子さんが跡を継いだが、
やはり居心地は比べるべくもなく、足は遠のいてしまった。
子育てにかまけていた時期を除いても、出張先から足を延ばして、
そこまでして足を運ぶ熱意も義理も、とっかかりを失ってしまった。

閉店の音楽

閉店の音楽

蛍の光のすべて

蛍の光のすべて



今日は仕事でドーンセンターに出向いた。
向かいには自然食品を取り扱っているお店があり、
2階は食事ができて、ゆっくりくつろげるいい店があった。
様々な興味深い本も沢山置いてあって。
今日も用事が済んだあと寄ろうと・・・?
模様替えでもしたのかな、何だか雰囲気が違う。
随分中が明るくてきらびやか、あれ?


パワーストーンカラーボトル・カウンセリングの店になっていた。
鉱物が好きな私ではあるが、これはちょっと。
ドーンセンターの前に神頼みに近い他力本願、失礼、
ヒーリング系ショップがデデンとあるのは、ちょっと頂けない。
ドーンセンターの中の女性のためのブックショップが、
お馬鹿な行政措置のために撤退を余儀なくされた、
その時の怒りがちょっと蘇った。


天満橋界隈、ジュンク堂が悪いわけではないけれど、
近場にはそこ1件しか本屋が無い。
OMMビルの地下にあった本屋は品揃えもよく、
漫画専用のコーナーはもちろん、ビジネス本も手頃。
なのに、閉店してしまい不便なことこの上ない。
食べ物屋も閉店、本屋も閉店。


パワーストーンでは腹はくちくならない。心も。頭の中も。
そんな八つ当たりな気持ちを持て余して歩いた、土曜日の夕暮れ。
休日出張だっただけに、余計落ち込んだ。
うーむ。出張の中身よりも、その前後の行程・環境に左右される、
そんな自分の在り方の方が問題か。
ま、人間こんなもんだろう。

店じまい

店じまい

人生の素晴らしい店じまい

人生の素晴らしい店じまい