Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

どこまで考えよう

今週も終わる。いや、やっと週末に辿り着いた。
仕事を何とか終えて、ほっとするのも束の間、来週はどうなる?
整形外科、この手の症状・状態では2週間の入院が限度。
経営的にも事務方からは次の受け入れのためにベッドを空けるよう指示が入るだろうし、
お年寄りならばともかく、若い?人間の骨折に関しては、
開放性の粉砕複雑骨折でもなければ、早期離床・早期退院は鉄則。
それでなくても、お上から保健医療費を使い過ぎを懸念し目の敵、
その疼痛治療・整形外科関連の通院・入院は適正か査察厳しき折、
長々と居座ることには行かないというのは、頭の中ではわかっている。


されど、されど・・・。
北海道のように全館暖房の家に住んでいるわけでもなし、
段差の無いバリアフリーの家のはずも無い。
純日本風の家屋の中にあって、増築段差だらけ、急階段の家に、
怪我人が来てもしのもの事があったらどうしようと不安は募る。


車椅子から、4輪の手押し車につかまっての歩行、
何とも危なっかしい。
リハビリが始まったというが、立っているのも難しいのに。
いや、だからこそ起立訓練は必要なのだが。
頭では分かっていても、不安でならない。
「シベリア状態の我が家」に、家人が耐えられるかどうか。
本当に、あと1週間で自力移動が可能になるのか。


理論上は翌日から歩けるはずの手術、ではあるものの、
痛みに強い人間ではない、それこそ女性よりも圧倒的に痛みに弱い殿方、
おまけにただでさえ痛い股関節大腿骨であれば尚更のこと。
「明日土曜日はいつもより早めに来れるよ」
終業後に来るよりも早く来よう、できるだけ明るいうちに娘を連れて。
すると、家人は言う。「取引先の人が沢山来る予定なんだよ」
・・・すると皆さんゴールデンタイムを狙ってやって来るから、
その時は関を外していた方が無難だな。
あんまりいつもと変わらない時間帯に来ることになるか。


温かい病院の中で守られている、ケアを受けている、
この間に少しでも体力を回復してもらわねば。
ここまで来れば、一番最初に案じられた感染症の心配も無い。
静かに暮れ行け、金曜の宵。娘と二人で別れる病院のエレベーター。
ドアの向こうには、とーちゃんの世界がある。
何故か、同室は鼻を潰した人が殆ど。
とーちゃんのように足で難儀な人がおらぬのが不思議な、整形外科。


かーちゃんは寒い中、娘と共に家路を辿る。
単身赴任の別居結婚生活で逞しく育った娘は、この1週間を乗り切った。
勉強、音楽クラブ、水泳教室、ピアノなど。
かーちゃんは、自分も含めて家族の入院に慣れているはずなのに、
心の中が重たい。身体同様重たい。
農繁期前の刈入れであれば嬉しいのだが、仕事山積みの今、
頭の中に余計なものが入ってくると、元からの中身が毀れそう。
キャパシティが無さ過ぎる。


夜。ぼーっとマイゴールデンタイムは22時から。
佳境に入ってきた『イ・サン』をBSで2時間ぶっ続け。
仕事やその他を忘れるには、別世界に遊ぶに限る。
韓国の王朝を舞台にした日本人の感性にも訴えてくるドラマに、
ドキドキしながら、浸る。御手軽気分転換。
タイムスリップの金曜の夜。
節分のことなど考える余裕も無く、週末の金曜の夜。

韓国ドラマ・ガイド イ・サン 第2巻 (教養・文化シリーズ)

韓国ドラマ・ガイド イ・サン 第2巻 (教養・文化シリーズ)