Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

三十石舟と三栖閘門資料館

(写真は全て大きくなります)
昨日、29日の伏見名水スタンプラリーの続きの記事です。


ちょっと色々ありました。が、娘もびっくりのオーサカのおばちゃん、
職業柄の交渉もありまして、伏見三十石舟最終便に乗ることが出来て満足。
本日の締めくくりは、ゆったりと川の流れに身を任せ、
伏見の景色を見ながら、町の歴史、坂本龍馬の活躍など聞きつつ、
情緒ある造り酒屋や春の柳の揺れる川面に目を遣りながら、
旅の終盤を楽しむことに。


    

    

  

  


「酒蔵と水辺が美しいコースを巡る。
 優しい風に吹かれながら港町伏見が楽しめます」・・・港町伏見?
川の流れを利用した水運のイメージが今一つであるが、そうか、伏見は港町だったかと、
改めて認識させられる。十石舟、三十石舟が通ることが出来たのはそれなりの設備、
それなりの水運を支える基盤があったからこそ。
伏見というと酒造りの湧き水ばかりが頭にあったのだが、生活用水としての川は
港でもあったと再認識させられることになった、船の行き着く見学地。
・・・何と真っ赤な閘門、予想もしていなかった景色にびっくり。


    

    

    

  


そう、船はこの三栖閘門資料館見学がもう一つのメイン。
(みすこうもん、と読みます)
本当に勉強になった。水都大阪の川巡りをしていた時も、
同じように東横堀川水門を何度も通っていたというのに、「閘門」という単語が
頭から抜け落ちていて、百聞は一見に如かずで見れば、「ああ、閘門だ」と。
ただの水門とは訳が違う、歴史的にも意味のある三栖閘門。


    

    

    

  


伏見は京都の玄関口。そのプライドを支えてきた江戸から昭和に掛けて。
電車による貨物運送に負けてしまって、宇治川淀川の水運は廃れてしまったけれど、
今は歴史的な記念を残そうということで、ここに資料館ができたそう。
もっと見学の時間が欲しかったなあ。最終便に乗せて頂きながら我がままだが。
川の街、伏見の栄枯盛衰。閘門から遙か景色を見下ろして、春の夕暮れ。
娘の目には何が映っただろう。

    

    

    

  


さて、帰り道。船に腰掛けて見上げる伏見の町々は、穏やかな風情。
幕末の疾風怒濤の歴史も、町の命運を左右した川との関係も、
文化と産業が一体となって残った造り酒屋と町おこし観光事業も、
何もかもゆったりとした川の流れに包まれて、旅の終わりの余韻となる。
今日も充実した1日だったね、娘や。
とーちゃんと一緒にこの船だけは乗りたかったなあ。
余り歩けなくてもこれは大丈夫だものね・・・。
(この船、夏場は夜間運行もあるので・・・)


    

    

    

   


というわけで、伏見名水スタンプラリー終了。
全部制覇というわけにはいかないけれど、ささやかに二人で打ち上げ。
え? 酒カステラに利き酒セットですが、それが何か?
伏見に来て一滴も飲まずに帰るなんて、そんな無粋なこと許されません。
(もちろん娘は一滴も飲んでませんよ!)



今回制覇できたのは、11カ所のうち6カ所。
長建寺の閼伽水、月桂冠大倉記念館のさかみづ、鳥せい本店の白菊水、
御香宮神社の御香水、城南宮の菊水若水、 キザクラカッパカントリーの伏水。
残りは次回の楽しみとして取っておきましょう。
藤森神社の不二の水、清和荘の清和の井、キンシ正宗の常磐井水、
大黒寺の金運清水、乃木神社の勝水。



ちなみに、本日の旅はこれで終わりではない・・・。
大阪まで戻って家人と待ち合わせた私たちは、映画『テルマエ・ロマエ』よろしく、
足の疲れ、心身の疲れを取るために大阪にある一大テルマエ、スパワールドへ。
私と家人はスパワールド初体験、これで1枚とは安いなぁ・・・。
スタンプラリーではないものの、浴場を巡ってあちらこちら。
お疲れ様ながらも大満足。
通天閣の灯を見ながら帰宅。盛り沢山の1日だった。 

    

運河と閘門―水の道を支えたテクノロジー

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恋する水門 FLOODGATES

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