ヘイ・ジュード大合唱
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明るい曲、馴染みの曲、どこかで聴いたメロディ、
ああこれはNHKのみんなの歌で聞いた「オブラディ・オブラダ」。
家族向けの曲も、シリアスな曲も、忘れられないメロディも、
どんな曲でもこなすというか、生活の中に溶け込んでいる、
そんなビートルズの曲の合間に、ウィングスの名曲。
バンド・オン・ザ・ラン。
残念ながらステージのバックの画面は全く見えない。
サイドの縦長画面にポールの台詞の日本語訳が出る。
各国のコンサートでもこんな風に工夫して、
聴衆とのコミュニケーションを図ってきたのだろう。
懐かしいバック・イン・ザ・U.S.S.R.
そうだね、まだソ連が、鉄のカーテンがあった時代の曲。
名曲のレット・イット・ビーが流れると、一瞬にして世界が変わり
それでお開きの雰囲気かなとしみじみ仕掛けたら、
静かなオープニングから淡々と歌い出して、炎が吹き上がる。
そうだ、死ぬのは奴らだ。
英国が誇る007シリーズを飾った名曲。
天井にはレーザービームが舞い踊り、ガンガン炎は吹き出て、
照明は点滅し、舞台が明滅する中をメロディが、リズムが駆け回る。
そんな華やかな演出の後、ヘイ・ジュードは始まった。
もちろんアリーナもスタンドも大合唱の渦になる。
みんなみんな、歌い出してとうとう一つになる。
26. オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ(*ビートルズ)
27. バンド・オン・ザ・ラン(*ウイングス)
28. バック・イン・ザ・U.S.S.R.(*ビートルズ)
29. レット・イット・ビー(*ビートルズ)
30. 007死ぬのは奴らだ(*ウイングス)
31. ヘイ・ジュード(*ビートルズ)
そしてコンサートは終わりを迎えた。
みんなの大歓声に応えて、御年71歳のポールは、
初めて舞台から姿を消した。1度も休憩することなく歌い続けて。
タフにギターやピアノを弾いて、歌いまくって手を振って出て行った。
むろん、みんなは静かになった舞台を眺めながら、
お行儀の良いアンコールの拍手を惜しまない。
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