Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

エレクトーン発表会

「みんな、笑顔で弾いてね。お姫様王子様なんだから」
午前中、直前の練習で先生はのたもうた。
それにしても、何とかここまで仕上がったものの・・・、
子ども達の苦労もともかく、習い事をさせる親としてもハラハラの連続。
ディズニーランドに遊ぶ前に、もうディズニー食傷気味といった感。
本日演奏するのは、ディズニー・プリンセス・メドレー。


シンデレラ―「夢はひそかに」、美女と野獣の主題歌、
アラジン―「ホール・ニュー・ワールド
これを弾きこなすのは、低学年ではなく中学年のアンサンブルだと
思っていたが・・・、今回低学年の部で出場。
それも、3部あるうちの第1部の6番目。30組近く出る上に
個人ではなくグループアンサンブルだから、講師陣、
出場者とその親子、関係者で小ホールはぎっしりだ。


初めての私達親子は勝手がわからず、去年経験済みのお母さん方に
言われるままに、インターネットグループ購入の衣装と髪飾り。
きらびやかなスタイルにはしゃぐ娘とお友達。
演奏前から、午前中レッスン、午後演奏会場と振り回されるかーちゃん。


娘が見え易い位置に着席するも、もはや、疲労困憊の一歩手前。
即席のお姫様を作って、7人グループで順番待ち、演奏開始。
家人はデジカメで動画を、私は何とかカメラを構えるものの、
緊張の余り、娘の演奏がよくわからない。周囲の演奏も今一つ。
いや、小心者なので、自分の娘しか見えていないせいもあるけれど。


というか、親の欲目からしても上手く行っている演奏とは思えない。
全体にハーモニーの音量調節できていない。
全員同じ音量で弾き続けているため、主旋律がぼけている。
低学年にペダル操作とボタン操作を同時にやらせて、
音質調整と音量調整を同時にこなしながら、周囲に気を配って、
この曲の難しいアンサンブルを完成させるのは・・・、難関。


どうにか終わった。演奏者紹介。皆より背の高い娘、目立つ。
やっと終わった、万歳。予選なんてどうでもいい。
最初からそれは目標じゃない。暗譜と練習の日々。
これで一区切り。娘に尋ねた。「どうだった?」
「ちゃんと弾けて満足」
よし、それならば、よし。

        


生まれて初めてエレクトーンの発表会(本選のための予選)。
単なるお楽しみでする発表会ではなくて、講師陣の評が為される。
まあ、指導している先生方の評価にも繋がるわけだけれど、
それに関しては多くを語るまい・・・?
いや、語りたくなるね、今回は。


年長の生徒を教えて定評のある先生が、低学年で四苦八苦。
よくあることだ。娘のグループはまさにそうで、
目標が高いのはいいが、背伸びするためのフォローは不十分。
消化不良を起こした娘は、「音楽教室をやめる」と宣言して、
かーちゃんとしては間に入って複雑は心境だった。


音楽教室のスタッフの気持ちもわかるし、先生の気持ちもわかる。
指導する立場やバックアップする側の気持ちというものも、
職業柄知り尽くしているだけに、拒否反応を起こすこと、
些細なすれ違いは表裏が見えるだけに、当事者の保護者としては
複雑な心境にならざるを得ない。


この曲に3ヶ月以上かかって練習。
個人レッスンならば3ヶ月もいらないはず内容だが、
何しろグループレッスンでは、一人1人の内容は希薄。
新しい厳しい先生に慣れない娘は、ちょっとした一言で傷つく。
小学校の担任にもなかなか慣れず、音楽教室の先生にも慣れない。
この適応性の「いまいち」さは、私譲り、そっくりだ。
ああ、娘を責め切れない。自分の鏡のような娘。
距離のとり方・調整に時間のかかる私似の娘よ。


夏休みを挟んで1ヶ月の練習後、暗譜が完全にできていなかったのは、
娘だけではなかったのだが、先生に「お話にならない」と言われて、
「もう、やめる」と言い出した娘との確執、葛藤。
親としては、スタッフと先生に連絡を取り、音楽の専門家として
楽しさがわかる以前に、辛い思いばかり優先することがないよう
初めて本格的なアンサンブル練習に望む娘に「ひとこえ」をお願い。


できるだけ練習を見るようにはするものの、帰宅してから時間は無い。
短い時間で教えるとなると、本職の先生よりハードになりがちな
暴走かーちゃんのレッスン。涙目の娘。ため息の連続。
しかし、一端やる気を出して暗譜しだすと娘の上達は早かった。
かーちゃんはピアノはともかく、エレクトーンはわからない。
というか、もともとエレクトーンは好きじゃない。
片手で両手引いたような小細工のできること自体、好きじゃない。
音楽教室を切り上げ、ピアノ個人レッスンに移りたくて仕方が無い。
一人っ子の君を独りぼっちにしないために、この教室で我慢している。

ディズニー・オン・クラシック

ディズニー・オン・クラシック

ただ、グループのお母さんから連絡が入り、レンタル教室で
自主レッスンをさせて頂いたのはいい経験だった。
職場では私の娘より小さな子を持つ同僚など、殆どいない。
もちろんママ友達になりうる同僚もいない。
親としての情報量が少ない職場でアップアップしながらの、
子育て、育児。育っていないのは自分、育自は難しい。
歳相応の親として自分が成長できていない、ふがいなさ。
それをフォローしてくれるお母さん方はありがたい。


親としてのやるせない葛藤を抱いている私の横で、
本日運転手兼動画撮影者の家人。
あなたがこういう葛藤から離れて生活していることに、
妻としては、かすかにシャイニング・・・だな。
もっとも、実際の所、別の葛藤もあるだろうけれどね。
とにかく、娘よ、お姫様の衣装はシンデレラと同じ、一瞬だよ。
さあ、おうちに帰ろう。

ニューサウンズインブラス 第31集 ディズニープリンセスメドレー (New Sounds in BRASS)

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