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学級崩壊と講師

職場の雑談で聞いた話。
以前から教育の世界では学級崩壊の話が出てきていた。
O157が流行した年、その後は学級崩壊が加速化したと言われている。
小学校で学級崩壊を経験した子ども達は、中学・高校でも勉強しない。
わざと教師が困るようなことをして、そのうろたえぶり・反応を楽しむ。
規制権力に反抗するという思想的なものよりも、
自分の気分中心に、つまり自己中心的な言動に振り回される周囲を観て、
万能感に浸れる空間を創りだすのだと。


ほんまかいな? いずれにせよ、学級崩壊は小学校から始まった。
もしくは高校から中学小学校と下に広がっていった。
色々言われているらしい。下手なカウンセリングと同じで、
原因探しに走ってあら探ししている間に、どんどん状況は悪くなる。
複合的なものに単純な理由を押し付けても、どうにもならない。
原因は何か一つに決め付けると、解決し易いような錯覚に陥るしね。


で、学級崩壊を招いているのは小学校の講師のせいという、
そういう話題で盛り上がっているわけだけれど、
パソコンに向かいながら耳をダンボにして聞かざるを得ない。
何しろ小学校3年生の娘がいるのですもの。
へえ、小学校の先生って担任って、講師の先生でもなれるんだ。
そして・・・。


同僚が語る観てきたような小学校現場の話。
給料の安い若い労働力確保のため、常勤講師を配置。
(正規の教育公務員の採用を手控えって、費用の面だけの話?)
長期的な人事計画の中に、組み入れることも出来ない講師。
経験があろうがなかろうが、担任を持って学級運営。


全ての講師が学級経営と教科指導に不適格かどうかは別として、
1年1年の契約であちこちの学校を渡り歩くわけだから、
(継続して採用ということもあるのだろうけれど)
特定の問題がある講師が通った後は、その指導力不足の為に
学級崩壊に陥った学力不足で問題を抱えた児童生徒がわんさか。


その子達ががん細胞になってクラス替えをしても、学級崩壊増殖。
正教員ならば研修や評価の対象になるので、ある程度の歯止めが利くが、
講師の場合はそういう枠組みに入らないので、当たり外れの外れだと、
とんでもないことになる、というのだ。
で、講師ゆえに仕事上の学級経営が行き詰ると、
年度途中でもすぐに辞めるし、すぐまた別の町、学校で採用。
悪循環が断ち切られないとか。本当だろうか?


小学校は1・2年は入学した手の子どもに手厚く、
5・6年は受験を控えているのでやはりベテランを配置。
ギャングエイジの3・4年はどうせはじけるので、若手か講師。
本当だろうか? いやはや、ゴシップで無く本当ならば、
9歳の壁を乗り越えられず、授業内容に付いていけないのは、
子どもの学力の問題ではなく、教える側の無計画な人事配置による、
発達課題に対応できない機能不全の組織の問題だ。


嫌な話題だなあ。こういう話題を休憩ソファで長々とされると、
否が応でもパソコンコーナーにも聞こえてきてしまう。
小学生、それも3年生の保護者としては嫌な話題。
学校不振に陥ってしまいそう。
そういえば、低学年中学年高学年、2年ずつ先生持ち上がりだった。
自分の子供時代と比べてみると、今はどうなんだろう。


幸か不幸か1学年5クラスもある、田舎の都会の小学校。
人口は増加傾向、教員も教室も足りずに汲々としている。
地元とマンション族とでは、毛色の異なる子ども達だそう。
何よりも、新しい住民で子供会は成立しない。
新旧入り混じっての行事というものが難しい。
それに加えて、学年団編成というものが不透明な小学校。


中高の3年間スパンで生徒を見守るシステムではなく、
小学校の6年間はどのように見守られているのか。
1・2クラスしかない地域では密接過ぎてそれなりに大変だろう、
児童生徒・教師・保護者が固定化されて6年間というのは。
小学校が若返りを始めたといわれている、教員の年齢。
それだって、中高はまだまだで、空白の年代を埋める
中堅ベテラン教員が少ないと聞く。


楽しい話題、こんないい事があるよという話題では無く、
小学校はこんなふうに崩壊しているんだよ、
それが渡り鳥講師の、立つ鳥跡を濁しまくりだよという
噂話では、女性週刊誌のゴシップ記事より始末に終えない。
人事採用の話に尾ひれが付くのは、他県での採用試験の事件と、
今の府政の教育福祉軽視の問題に、結びついているのはわかっている。


わかっているけれど、そんな話題で盛り上がらないで。
仕事しながらかーちゃんは、かーちゃんの胸は、
穏やかならざる思いで、一杯になってしまうから。

ライティング・ワークショップ―「書く」ことが好きになる教え方・学び方 (シリーズ・ワークショップで学ぶ)

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学び合う国語―国語をコミュニケーションの教科にするために

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