Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

年金と海の時空館

憂鬱が尾を引いている。そんな今日、年金セミナー。
そういうものに呼ばれる(お声が掛かる)年齢なわけ。
出席してみれば、これがみんな同年齢・・・!?
老若男女ではなくて、みんな同年齢男女・・・!?
冗談じゃなくて、みんな同年齢男女? 本当に?
・・・その余りにも更けている様相、外見、雰囲気、
信じられないくらい、年寄りじみていた。


こんな言い方をすると、年配の人に失礼かもしれない。
でも、自分だけは若いと思っていても、現実は違う。
いくら高年齢出産で子どもが小さくても年金セミナーと、
退職後を見据えて考える年齢であることは確か。
この事実からは逃れられない。
憂鬱の波の中には色んなものが浮き沈み隠れているけれど、
今日はどうしようもなく、皆さん同じ状況、年齢な訳で。


そう、孫がいてもおかしくない年齢。子どもは成人していて普通の。
結婚・家庭生活・仕事、人それぞれというけれど、
人生の現実はさっくりとナイフを入れて、こういう断面を見せてくれる。
幾ら若ぶって生活を楽しもうとも、仕事に追われていようとも、
収束して行く未来、整理整頓片付けて行くべき身の回り、
手元に幾らあるか、これからどのように確保して行くか、
冷静に考える時期に来ていると、否応なく迫られる。

ライフプラン データ集 2009年度版

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ライフプランニング 理論と事例 (FPスキルアップシリーズ)

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こんなにおもしろいファイナンシャルプランナーの仕事

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セミナーが終わり、三々五々に散って行く。
ちらほら知った顔を見たような気がする。
知り合い同士で来ている人も大勢いたようだ。
ロビーの椅子で手弁当を出して食べ始めた男性。
私は、これから私は昼御飯を・・・。
娘と待ち合わせの駅に出向く。降りてみれば、同じ電車だった。


お目当ての店に出向けば、何とお盆休み。
ちゃんと調べておけばよかった。ここはビジネス街。
取って返し駅の反対側に行くと、目の良い娘曰く、
「お母さん、あそこに看板とイタリアの国旗が見える」
イタリア料理店を見つけ、安くおいしく雰囲気のよいランチ。
気分が「お母さんと娘」の寛ぐひとときでほぐれる。


もっと若いお母さんだったら、もっと元気だったら、
もっと自由にさせて上げられたら、
いつも親のスケジュールに振り回されて申し訳ない。
こんな思いが行ったり来たり。
さて、本日のスケジュール。
予てから一度行ってみようと計画していた「海の時空館」。
夏休み中の無料解放に、地下鉄夏休み切符を使って出発。


宣伝不足というか、お役所仕事というか、
コスモスクエァ駅からどちらに行けばいいのか、
ちっとも表示が無い。地図も矢印も、ポスターも。
あるのかもしれないけれど、目立つところに無いのは確か。
とりあえずバス停へ。夏休み中は毎日、普段は土日だけ。
大人も子どもも同じ料金。あれれ。
でも、この炎天下歩いて行くのも・・・。


いったん地下に下りて、それから4階まで上がる。
なのに、その説明も不十分で4階まで行ってくださいと言われて、
下行きのエレベーターしか来ないので少々戸惑った。
何だか予め調べていたり、わかっている人間でないと歩けない構造?
気を取り直して地下道を歩くと、大阪湾のお魚達が天井に。
天窓が小さいのが哀しいけれど、
そう、この海の地下道を通って、周囲ぐるりが海の時空館パビリオンへ。


海の時空館、正式には「なにわの海の時空館」- 大阪市立海洋博物館。
昔学生リーダーをしていた時、海洋キャンプリーダーだけは別格。
厳しい訓練を受けて、海洋キャンプを仕切っていた。
手旗信号はもちろん、カヌー・カッター、OP、水泳全般、救急法、
小型ボートの操縦などなど。キャンプには無人島体験もあったから、
野外キャンプの知識は必修だった。
海辺育ちの私は、海洋キャンプリーダーのアシスタントはしたが、
正式に訓練を受けることなく、そのまま。


海の時空館、現在の特別展「大阪の水油 江戸時代の油流通」展。
蝋燭の絵付け体験を経た後、ゆっくり展示を見て回る。
町人の掛け合い漫才風に、油について説明がある。
笑いながら楽しんでいる娘。そして、帆船のヘッド、
引き上げ船からのお宝、昔の陶磁器。
娘が生まれた年に創られ、実際に走った船、
復元された菱垣廻船、「浪華丸」の勇姿が見られる。
もちろん見学可能。初めて見る木組みのがっしりした構造。
積荷の様子、斜めの船底にびっくり。


未来の家のような丸い建物の中は、別世界。
惜しむらくは、空間を強調する余り展示の仕方に無駄が多い。
広々とした空間を生かしていると言えば、そうかもしれないが。
HPに色々詳しく書いてあるけれど、必ずHPを隅から隅まで読んで
ここを訪れるわけではない。準備も必要だけれど、
余り調べて知り過ぎるとガイドブックに頼る旅行と同じで、
確認作業のような見学になってしまう。
そうしたくなかったから、余りきっちり調べてこなかった。


裏目に出ました、今回は。
ぎりぎりまで見学して出口に着てみれば、
最終バス17:08は既に出発した後。
(開館時間延長時のみ、18時までのバスを運行)
それにしても・・・。最終バス早過ぎ。
涼しくなりかけてきた海辺を650メートル、
車道よりも近道なので荷物を引きずりながら歩いて駅へ。


それでも娘は展示を気に入ったらしく、もう一度来たいねと嬉しそう。
そうか、楽しかったんだねと胸を撫で下ろす。
かーちゃん、何だか疲れたままボーっと絵付け体験、見学、
ふらふらと元気なくさ迷い歩いて、
本来ならば大好きなはずの博物館異空間に馴染めない。
やっぱり本調子まで、まだまだだなあ。
せっかく夏休み取っているのに。


年金ショック(退職金も含めて額の少なさも)さめやらぬまま、
娘と歩く大阪湾。きらきらと輝いて見えるのは、
建築物としては美しい、無駄が子使いと批判の多いゴミ処理場。
向こうに見えるは天保山海遊館と観覧車。
夕日の中で、夏の銀色、海の時空館。
時を遡れるものならば、若い若い頃の自分に戻りたい。
そして、娘を連れて元気に歩きたい。


銀色のタイムカプセルの中に閉じ込められて、宙を飛ぶ菱垣廻船。
そんなふうに、私もちょっと時代錯誤。
昔の夢を見ながら、帆走。ちょっと最近、うまく風を掴めていない。
波に乗れていない。落ち込み続きのプチ鬱8月。
愚痴や諸々水に流して、広い海に漕ぎ出したいね。
のんびり、ゆったり大海原に。

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