Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

ゆめ・まち・親子チャリティコンサート

昨夜は家人と二人で外出したので娘に寂しい思いをさせたが、
今日は娘が家人と二人で出かけた。
私は一緒に行きたかったが、とりあえず勉強会。
大阪フィルを応援する我が家としては、
そして、少しでも娘に音楽を好きになってもらいたい親としては、
本物の演奏会に足繁く通えるような、そんな生活を夢見ている。


しかしクラシックの演奏会はお金も掛かるし、難しい。
そんな私たちの悩みに応えてくれるのが、
以前にも紹介したような、にしなりクラシックだったり、
今回のゆめ・まち親子チャリティコンサート。
親子で聴くとなれば、費用が安くなければ家族全員は不可能。
出費を抑えるためにも、本日はとーちゃんと娘の組み合わせ。
いいんだ、一昨日娘と私は家計的には清水の舞台(大袈裟!)で、
劇団四季の地方公演に出かけたのだから。


むろん人様にとっては、そんなに続けざまに見せても、
子供の頭や心に残らないでしょうと思われることだろう。
私とてそれくらいの危惧は感じているが、
予定が重なっている時、逃したくないと思う時、
どうしても今週のように「ツメツメ」になってしまう。
次回また見られるから、聴けるからというのが本当にそうか、
心もとない、次はあるのかと考えてしまうので。


老いた両親は、もうお出かけに誘っても乗っては来ない。
家族で会食、ただの食事でさえも気を遣うので嫌がる。
元々人前に出るのを好まなかった内気でプライドの高い老母は、
物言わぬ草花の手入れに明け暮れ、写経にも似た単調な作業に熱中、早くに世事一般から遠ざかってしまった。
記憶も付き合いもままならぬ、あやふやな世界に引きこもっている。
誰とでも会ってやろう、趣味を楽しもうという老父だけが、
かろうじて老いても感心するほど人間らしい「活力」を維持。


結婚して子宝に恵まれたと思ったのものの、
当初から転勤族の哀しさ、別居結婚を続けており、
病気や怪我、入院・通院を余儀なくされた家人と私。
いついかなる時があっても、楽しめるうちは楽しもう主義で、
「家族の思い出作り」に脅迫的になっている部分も強い。


だが、あと少しして娘が中学生にでもなれば、
共に出かける事もままならぬことも自然と増えるだろう。
今年でさえも夏休みは「クラブ活動」に制限される。
(当然塾通いなどありえず)
「ツメツメ」の予定はさすがにハードだったが、
この1週間は夏休み先取り気分で、出かけていると思えば。


さて、私は一緒に聞く事はできなかったが、
本日のコンサートは、場所は大阪梅田芸術劇場メインホール。
様々な催し物をする一流の大舞台。
なのに大人1000円、子供500円のチャリティコンサート。
さすが阪急電鉄太っ腹。一流の舞台で一流の音楽。
桂米團冶さんのナレーター付き。噺家の絶妙な語り口プラス、
基本的なクラシック。指揮者は現田茂夫、ヴァイオリンソロ奥村愛


第1部 ・ロッシーニ/歌劇「ウィリアム・テル」序曲より"スイス軍の行進"
    ・アンダーソン/プリンク・プレンク・プランク
           タイプライター、サンドペーパー・バレー
    ・サラサーテツィゴイネルワイゼン 作品20−1


第2部 ・<指揮者体験コーナー> ビゼー/歌劇「カルメン前奏曲より
    ・プロコフィエフ/交響的物語「ピーターと狼」作品67
    ・エルガー/行進曲「威風堂々」第1番
     アンコールはラディッキー行進曲だったそう。

ウィリアム・テル序曲~管弦楽名曲集-1

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トランペット吹きの休日~ルロイ・アンダーソン・ベスト

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指揮者体験では元気良く手を挙げたものの、娘の席は3階。
1階の席の子ばかりが指名されたと口惜しそうだった。
以前までは手を挙げれば? と促しても恥ずかしがっていたのに、
少しは欲が出てきたかな?
知っているカルメンだっただけに、勢い良くタクトを振りたかったよう。
「みんなのテンポはゆっくり過ぎるよ」と口を尖らして
不満そうなのが、以前尻込みをしていた頃とギャップ。
親としては面白い。


ピーターと狼のナレーターは大阪弁で、とても楽しかったそう。
本当に私も行きたかったなあ。聴いてみたかった。
我が家の車にはナビは付いていないが、ETCを付けた時以来、
「カードを入れて下さい」を「カード入れてんか」
「かーど入れておくれやす」「カード入れんかい」
「カード入れぇ言うてるのに、はよ、してんか」などと、
アレンジして言いあって車の中で遊んだりするので、
方言で聴くクラシックも、登場人物が楽器で表現されるのも、
さぞかし楽しかったことだろう。


特に「ピーターと狼」は家人が娘の小さい頃に、
単身赴任先からクリスマスプレゼントに贈ったCDだった。
家人には、それなりに思い入れの強かった曲のはず。
もっともその当時、娘にはよくわからなかったとは思うのだが。
今回はちゃんと生演奏を楽しめたようで、良かった良かった。


私の今日の勉強会は、ある意味、鳴かず飛ばず状態。
惰性で出ているんじゃないかと、少々落ち込んでいる。
そうだ、自分は何をしているのだろう。
必要と感じて、それを行っているのだろうか。
何を思いながらそこに所属、参加しているのだろうかといつも思う。
自分の立ち位置がいつになってもはっきり出来ない、しない。
したくないのかもしれない。
本当の意味で関わることが出来ていないのかもしれない。
そんな思いで帰宅する。


娘と家人の話を聴く。
一緒に過ごせなかった時間のギャップの中で揺れる。
根性を据えて物事に関わることができない自分に、
自分自身への不協和音を聞きながら。
今日のコンサートのプログラムに見入る。
仕事やボランティアを放り出して、
正直、家族の日を楽しみたかったなあと。

ルロイ・アンダーソン名曲集

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威風堂々~元気の出るクラシック

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