Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

職場で再会

久しぶりに年下の知人と会う。職場で仕事で再会。
年を尋ねれば家人と一回り違い。
そんな年齢だったのか、干支だったのか。
私から見れば初めて出会った時と変わらない、
職業人らしく幾分落ち着いた雰囲気になり、物腰も穏やか?
けれども少し話し込めば、あの頃のままの彼女なのだが。


お土産に珍しいバームクーヘンと、
(最近はロールケーキに続いてラスクとバームクーヘン流行)
沖縄のお土産と称して、月桃石けんというものを頂いた。
月桃(サンニン)とは、沖縄に生えているショウガ科の植物らしい。
化学物質を一切含んでいない、体に優しい石鹸とのこと。
どんなものだか使うのが楽しみだ。


本当に会うのは何年ぶりだろう。かれこれ・・・、6年ぶりぐらい?
久しぶりでもすぐに話ができるのは楽しい。
流れた月日が嘘みたい。あっという間に昔のよう。
といってもよくよく考えてみれば、初めて会った時以来、
20年近くの時間がたっているわけで、彼女はもう子供ではない。
れっきとした社会人、それもいい年。


仕事の話で会っている。なのに出てくる話題は旧友知人の近況、
仕事そっちのけの思い出話になってしまう。
ランチタイムを一緒に過ごせば、何だか気分は昔のまま、
お互い何だか若返ってしまった。
仕事の壁はここでは昔話の邪魔にはならず、
自分自身、忘れていた情熱のようなものが蘇る。


若かった頃、仕事熱心だった頃、迷い無く自分の道と信じて、
あれもこれもと突き進んでいた頃。
悪く言えば猪突猛進だったかもしれないけれど、
よく言えば他の選択肢など頭に無いが故に、
ためらわず一心不乱に物事に取り組んだ時期。
周囲からは熱くて鬱陶しがられたかもしれないが、
いずれにせよ仕事熱心だったことには違いない。
愚痴をこぼすなどということは知らずに、
ひたすらの試行錯誤さえも楽しく、取り組めていた頃。

再会

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あの頃の先輩は既に退職し、再就職しているはず。
同僚もみなこの先が見えてきている、
ある意味この仕事の限界を知っていて、
終わりまでどう過ごすか問われている。
自分の生活、仕事の達成感、どちらを優先?
選択を迫られつつ、打ち込む方向を調整しつつ、
何事にも全力投球。そんなあの頃が懐かしい。


でも、冷静に考えれば私も彼女も年をとり、
昔の何を今に繋いでいるのか、検証しなければならない時期。
実績が問われているのだとしたら、それは何なのか。
彼女そのものが、自分の実績に相当するのか?と、
改めてちらりと思ってみたりもする。
そんな風に過ごしてきた年月、過ぎ去った年月を顧みて、
あの頃のエネルギー、明るさ、ひたむきさを思い出す。


思えば、今、目の前にいる彼女よりも自分は若かった。
あの頃の自分を美化しようとは思わないが、若さゆえの純粋さ、
新しい職場環境で馴染もうと必死だった頃の真剣さ、
それが何らかの「よさ」として働いていたことは確か。
今のように経験が醸す手抜きのような、
よく言えばエッセンス、悪く言えばさばを読む、
そんな経済効率的な仕事のやりくりをしていなかった、
あの頃、若かった頃の自分。


私も彼女も年をとり、職場で仕事の話をするようになった。
そんな懐かしい再会の日を織り交ぜて、今日が終わる。
水無月最後の一日。夏越の払えの茅の輪を思い出しつつ、
どこにも参ることのできぬまま、一日が終わる。
お土産の月桃石鹸だけが、机の上を異国情緒にする。

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